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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ かわかぜの さむきはつせを なげきつつ きみがあるくに にるひともあへや

★ 川風が吹きすさび寒い泊瀬の道を嘆きつつ行く・・・が、あなたが歩く姿に似て居る人に

   逢う事も無い・・・・

                                            山前王??

やはり、一首前と同じ、紀皇女の薨(みまか)りし後に、山前王の石田王に代はりて作れり

と記されています。石田王と深い信頼関係にあった、山前王が、石田王もいないので、

代わりに石田王がいたならこう詠むであろうと、その心を代弁したもの・・・また、自分自身も

そう思って居るからこそ、作ったうたではないでしょうか。

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★ こもりくの はつせをとめが てにまける たまはみだれて ありといはずやも

★ 隠りくの泊瀬の娘子が手に巻いている玉は、不吉な事の予感のように、糸が切れて玉が

   乱れ散ったと言うではないか・・・・・

                               巻3-424   山前王??  

泊瀬は墓所であり、祭祀空間でもあります。そこで、巫女のような娘が手に持った玉が糸が

切れて、散った・・・・というのは、不吉の予兆でしょう。

この句は、お互いの関係が、未詳と底本には書かれています。が、私は、こう思います。

その前の長歌は、男性同士の愛の歌と思います、と言いましたが、そこから、考えるに、

山前王と石田王の深い愛情関係そして、紀皇女は石田王の妻であった・・・そういう関係により

山前王が二人のそれぞれの死に際し、歌を詠んでも不思議は無いと思います。

現代の三角関係とはちょっと違う・・・・もっと、深い信頼関係に基づいた愛情関係です。

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昨日、美しいものをみました。

それは、太陽のまわりに丸く虹が出ていたのです。

しばらく、じっと見つめていました。

ありがとう・・・・という言葉が、浮んできました。

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★ つのさはふ 磐余の道を 朝さらず 行きけむ人の 思ひつつ 通ひけまくは 霍公鳥

  鳴く五月には 菖蒲草 花橘を 玉に貫き かづらにせむと 九月の 時雨の時は

  黄葉を 折りかざさむと 延ふ葛の いや遠長く 万代に 絶えじと思ひて 通ひけむ

 君をば明日ゆ 外にかも見む

★ つのさはふ いはれのみちを あささらず ゆきけむひとの おもひつつ かよひけまくは

  ほととぎす なくさつきには あやめぐさ はなたちばなを たまにぬき かづらにせむと

  ながつきの しぐれのときは もみぢばを おりかざさむと はふくずの いやとほながく

  よろずよに たえじとおもひて かよひけむ きみをばあすゆ よそにかもみむ


★ 岩がごつごつとした、磐余の道を、毎朝のように通って行ったあなたが、あれこれと

  空想しながら歩いていった事には、ホトトギスの鳴く五月には、菖蒲や橘の花を

  糸に貫き通して、髪飾りにしようと、九月の長雨の時には、もみぢ葉を、折って髪に

  刺そうと、延びる葛のつたのように、いっそう長く、、万代の後までも、絶やす事無く、

  通ったであろうあなたの事を、明日からは、あの世の人見ることが出来るのだろうか

  ・・・・・・

                              巻3-413    山前王

 あるいは、柿本人麻呂の作、もしくは添削、代作・・・とも言われている。

 これは、明らかに、男性から男性への愛の歌と思います。

 歴史的にみれば、不思議な事でも何でもありませんね。まず、殿方は殿方に惚れて

 惚れぬいた後、女性を大切にし、愛する事が出来るのでは・・・・と、私は思います。

 現代の、同性愛とは、意味合いが少し違うと思います。

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★ いそのかみ ふるのやまなる すぎむらの おもひすぐべき きみにあらなくに

★ 石上の布留の山の杉の群のように、忘れ去られてしまうようなわが君では有りませんのに

                           巻3-422      丹生王

この長歌から始まる3首から私が感じる事は、現代の性差の意識と全く違う・・・・男女の性が重なる

ような部分があると思う。上手くいえないが、例えば男にも優美さを感じ、美しさを感じ、それが、

当たり前であるということ・・・。でも、西洋のそれとは、違う何か・・・
反歌 : 逆言の狂言とかも 高山の 巌のうへに 君が臥せる
お友やん (2010年6月25日 13:50) | コメント(0) | トラックバック(0)

★ およづれのたはごととかも たかやまの いはほのうへに きみがこやせる

★ 不吉な惑わし言のたわけた話だというのですか?高い山の巌のうえに、あなたは臥して  

   おられるという・・・・

                                巻3-421    丹生王

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