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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 鞆の浦のむろの木をこれから見るたびに、共に見た妻のことを忘れることはないでしょう。

                             巻3-447    大伴旅人

60歳を越えて、大宰府に赴任させられた、大伴旅人・・・若い妻を伴って行ったが、まもなく

死に別れ、京に戻れる事もあるまいと思っていたであろう・・・しかし、京に戻る日が来た。

この前句からの5句は、京に戻るまでの道中で詠まれた歌である。
我妹子が 見し鞆の浦の むろの木は 常世にあれど 見し人そなき
お友やん (2010年7月14日 23:45) | コメント(0) | トラックバック(0)

★ わぎもこが みしとものうらの むろのきは とこよにあれど みしひとぞなき

★ 私の妻が見た、鞆の浦のむろの木は、不変なままですが、それを見る妻はもういません。

                             巻3-446 大伴旅人

京に戻る時に旅人作った歌ですが、若い妻を大宰府で亡くし、心に傷を負ったまま京に帰っていった

時の歌です。

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★ きのふこそ きみはありしか おもはぬに はままつのうへに くもにたなびく


★ 昨日はあなたはこの世にいたのに、思いもかけず浜松の上の雲になってたなびいてい 

  ることです。

                          巻3-444  大伴三中(おおとものみなか)

                                   

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★ 天雲の 向伏す国の ますらをと 言はるる人は 天皇の 神の御門に 外の重に 

  立ちさもらひ 内の重に 仕へまつり 玉葛 いや遠長く 祖の名も 継ぎ行くものと 母父に

  妻に子どもに 語らひて 立ちにし日より たらちねの 母の命は 斎瓮を 前に据え置きて 

  片手には 木綿取り持ち 片手には 和栲奉り 平らけく ま幸くませと 天地の 神を乞ひ?み

  いかならむ 年月日にか つつじ花 にほへる君が 鳰鳥の なづさひ来むと 立ちて居て

  待ちけむ人は 大君の 命畏み 押し照る 難波の国に あらたまの 年経るまでに

  白栲の 衣も干さず 朝夕に ありつる君は いかさまに 思ひいませか うつせみの

  惜しきこの世を 露霜の 置きて行きけむ 時にあらずして

★ あまくもの むかふすくにの ますらをと いはるるひとは すめろきの かみのみかどに

  とのへに たちさもらひ うちのへに つかへまつり たまかづら いやとほながく

  おやのなも つぎゆくものと おもちちに つまにこどもに かたらひて たちにしひより

  たらちねの ははのみことは いはひへを まえにすゑおきて かたてには ゆふとりもち

  かたてには にきたへまつり たひらけく まさきくませと あめつちの かみをこひのみ

  いかならむ としつきひにか つつじはな にほへるきみが にほどりの なづさひこむと

  たちてゐて まちけむひとは おほきみの みことかしこみ おしてる になはのくにに

  あらたまの としふるまでに しろたへの ころももほさず あさよひに ありつるきみは

  いかさまに おもひいませか うつせみの おしきこのよを つゆしもの おきてゆきけむ 

  ときにあらずして

★ 天雲が地の果てに接する遠い国の、勇敢な男子と言われた人は、天皇の神の宮殿で

  その垣の外に 立って警護に当たり、また垣の中でお仕えして、美しい葛のように、

  いよいよ長く、祖先の名を受け継いで行くものと、父母や妻や子に語って、故郷を

  立った日から、たらちねの母君は、聖なる瓶を前に据え置いて、片手に、木綿幣を取り持ち

  片手には 和栲を捧げ持ち どうか平穏無事でいてくださいと 天地の神にお祈り申し上げ

  いつの年、いつの月日になったら、つつじの花のように美しいあなたが、、水に潜る鳰鳥の

  ように、難渋しながらくるだろうかと、 立ったり座ったりしながら 待っていたでしょうに、

  その人は、大君のご命令を畏んで、海が一面に輝いて見える難波の国に、あらたまの

   年が経過するまでに 白栲の衣を干すこともなく、朝夕に励んでいたのに、どのように

   お考えになったものか、命惜しくこの世を、露や霜を置くように、逝ってしまわれたのか。

   そのような時ではないのに・・・・

                                巻3-443

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★ おおきみの みことかしこみ おおあらきの ときにはあらねど くもがくります

★ 天皇のご命令を尊んで、殯の宮におまつりする時ではありませんのに、

  雲にお隠れになりました。

                             巻3-441  倉橋部女王(くらはしべのおほきみ)

長屋王が謀反の嫌疑を藤原氏の陰謀によって受けて、自殺させられた事に対する、鎮魂歌です。

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★ かへるべく ときはなりけり みやこにて たがたもとをか わがまくらかむ

★ いよいよ帰る時になった。京都で私は誰の手枕を枕とすればよいのか・・・・

                               巻3-439    大伴旅人

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