忍者ブログ
万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
[974]  [975]  [976]  [977]  [978]  [979]  [980]  [981]  [982]  [983]  [984
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

PR

★ やまもりは けだしありとも わぎもこが ゆひけむしめを ひととかめやも

★ 山の番人がもしいたとしても、坂上郎女と結んだ標を、誰が解いたりするでしょうか?

                  巻3-402     大伴宿禰駿河麻呂(おおとものすくねするがまろ)

万葉の恋のなんとおおらかな事でしょうか・・・二またとか不倫とか恋を卑しくする言葉が

現代には氾濫しているけれど、この時代の恋をうたうこころのおおらかさには、感服します。

何しろ、この歌は親族の集まり・・・多分、大伴家の宴(うたげ)の中で吟じられたもの・・・・

郎女の次女に、駿河麻呂は求婚しており、そうなると、なんと複雑な、現代だと、破廉恥で

週刊誌ネタになる話題であるのに、堂々と親族の前で歌を吟じている。

この時代の恋というものの、格が違っていたのでしょうか??

拍手[0回]



★ やまもりの ありけるしらに そのやまに しめゆひたてて ゆひのはぢしつ

★ 山の番人がいたのも知らずに、その山に自分の占有地であるという印をつけて、「結ひの恥」を

   しました。

                  巻3-401   大伴坂上郎女(おおとものさかのうへのいらつめ)

やはり、男女の事を歌っているのではないだろうか・・・・山が男では・・・他の女性と恋仲である事を

知らずに、結ばれて、恥をかいた・・・という歌だと思う。

拍手[0回]



★ うめのはな さきてちりぬと ひとはいへど わがしめゆひし えだにあらめやも

★ 梅の花は咲いて散ってしまったよと人は言うけれど、私が印を付けておいた枝であろうか

 ・・・いいや、そんなことがあるはずはない・・・

               巻3-400    大伴宿禰駿河麻呂(おおとものすくねするがまろ)

梅に女性を例える歌が並びます。梅の花は可憐で美しくこのころは、白梅が中心だったようです。

白く清らかで小さくて可憐な梅の花のような少女が、誰かのものになってしまった・・・そんな馬鹿

な・・・約束したではないか・・・

拍手[0回]



★ いもがいえに さきたるはなの うめのはな みにしなりなば かもかくもせむ

★ あなたの家に咲いている花・・・その梅の花が実になったならば、いかようにでも致しましょう

                          巻3-399   藤原朝臣八束


梅の花が実に成る事は、意外と難しいと思われていたようです。女心と秋の空・・・と言いますが、

相手の女性の心を信用なさっていらっしゃらないようですね。

藤原家系の方が万葉集に名前を出されるのは初めてではないでしょうか・・・

拍手[0回]



★ いもがいえに さきたるうめの いつもいつも なりなむときに ことはさだめむ

★ あなたの家に咲いている梅が、いつなりとも実になったならば、心を決めてお約束をしましょう。

                    巻3-399    藤原朝臣八束(ふじはらのあそみやつか)

いつもいつも・・・と繰り返される場合、可能性が薄いことを言うそうです。面白いですね・・・

重ねる言葉が時に関する場合、ごまかし・・・と言う気持ちが感じられるからでしょうか・・・

心が定まっているならば、断定できるはずですね。

「ねぇ、いつ結婚してくれるの?」

「まぁ、いつかもうしばらく様子をみよう」と、言った所でしょうか・・・

拍手[0回]

カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
辻友子
性別:
女性
自己紹介:
万葉を歌う歌手、辻友子のブログ。くわしくはホームページを!
Copyright © 万葉歌手辻友子 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]