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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ みえずとも たれこひざらめ やまのまに いさよふつきを よそにみてしか

★ たとえ、姿が見えなくても、誰でも恋するであろう・・・山際に少しだけ姿を見せる月を・・・

   よそながらでも、見たくなることだろう。

                  巻3-393      満誓沙弥(まんせいさみ)月の歌

今の若い女性の露出度が男力を衰えさせている・・・と言っては、怒られるだろうか・・・・

この月のように、姿を現しそうで現さない・・・と言ったような恋はもう無いのだろうか・・・

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★ ぬばたまの そのよのうめを たわすれて おらずにきにけり おもひしものを

★ 漆黒の夜・・その夜に、梅をつい忘れて折らずに来てしまった・・・前から、思っていたのに・・・

         巻3-392   大宰大監大伴禰百代(だざいのだいげんおほとものすくねももよ)

これは、かねてから、思い入れのあった女性を、つい忘れて、「折る」というのは、「寝る」ということ

らしい・・・・寝ないで来てしまった・・・という歌だそうです。その夜に会った「梅」・・「女性」を床を

共にすることもせずに帰ってきてしまったという無念の歌でしょうか・・・・少し、呆れます・・・

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★ とぶさたて あしがらやまに ふなききり きにきりゆきつ あたらふなきを

★ 葉の付いた梢の部分を山神にお供えし足柄山で船材を伐りながら、普通の木として

  伐ってしまいました。惜しい事に船材を・・・・

                     巻3-391 造筑紫観世音寺の別当沙弥満誓

                      (ざうつくしくわんぜおんじのべつたうさみまんせい)

「き」という音(おん)が繰り返されている。

3,4,5句に6回も「き」音が入っているのが、リズム感を感じさせます。
軽の池の 浦廻行き廻る 鴨すらに 玉藻のうへに 独り宿なくに
お友やん (2010年6月 9日 19:09) | コメント(0) | トラックバック(0)

★ かるのいけの うらみゆきみる かもすらに たまものうへに ひとりねなくに

★ 軽の池の浦を泳ぎまわる鴨ですら、玉藻の上に独りぼっちで寝ることはないというのに・・・・


                              巻3-390     紀皇女

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★ わたつみは 奇しきものか 淡路島 中に立て置きて 白波を 伊予に廻らし 居待月

  明石の門ゆは 夕されば 潮を満たしめ 明けされば 潮を干しむ 潮騒の 波を恐み

  淡路島 磯隠り居て いつしかも この夜明けむと さもらふに 寝の寝かてねば

  滝の上の 浅野の雉 明けぬとし 立ち騒くらし いざ子ども あへて漕ぎ出む 庭も静けし

                          巻3-388    作者未詳

わたつみは くすしきものか あはぢしま なかにたておきて しらなみを いよにめぐらし

ゐまちづき あかしのとゆは ゆふされば しおをみたしめ あけされば しおをひしむ

しほさゐの なみをかしこみ あはぢしま いそがくりゐて いつしかも このよのあけむと

さもらふに いのねかてねば たぎのうへの あさののきざし あけぬとし たちさわくらし

いざこども あへてこぎでむ にはもしづけし


★ 海の神は なんと霊妙なものでしょうか?淡路島を中に立て置いて、白波を伊予の国まで

 廻らして、十八夜の月も明るい明石の海峡を夕暮れともなれば、潮を満たして、夜明けに

 なれば、潮を引かせる。潮なりのする波が恐ろしいので、淡路島の磯に隠れて、早く夜が

 明けて欲しいものだと、様子を伺いながら、中々眠りに付くことが出来ずにいると、海に

 つづく滝の上の雉が、夜が明けたと立ち騒ぐ鳴声が聞える。さぁ、みんな、漕ぎ出だそう。
 
 海面も静かなことです。

                            巻3-388 作者不詳

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★ いにしへに やなうつひとの なかりせば ここもあらまし つみのえだはも

★ 昔ここで、梁を打つ人がいなかったら、今でもここにあったであろう・・・柘の枝が・・・・

                             巻3-387   若宮年魚麿(わかみやのあゆまろ)

美しい仙女に会いたくて残念がる歌でしょうか??梁を打つ・・というのは漁の方法です。

柘((つげ)はいまでも、櫛などに重宝されますが、昔から、霊性のある木として扱われていたのですね。

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