忍者ブログ
万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
[1047]  [1048]  [1049]  [1050]  [1051]  [1052]  [1053]  [1054]  [1055]  [1056]  [1057
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

PR

★ いにしえに こふらむとりは ほととぎす けだしやなきし わがおもへるごと

★ 遠い過去を慕って飛ぶ鳥は ほととぎすですね。もしかしたら、鳴いたかもしれません。

  私がこうして昔を偲んでいるように・・・・・  

                                   額田王(ぬかたのおおきみ)  巻2-113


     注:この前に、やはり載せています「ほととぎす」に、例えて詠まれる歌は、
   
       大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)でした。記入忘れ致しました。


さて、この和歌は、あの謎多き美女、額田王の歌です。

以前にも少し・・疑問を投げかけた弓削皇子(ゆげのみこ)から、贈られた


★ いにしへに 恋ふる鳥かも 弓絃葉の 御井の上より 鳴き渡り行く

★ いにしへに こふるとりかも ゆづるはの みいのうえより なきわたりゆく

                                           巻2-112

★ 遠い昔をなつがしがる鳥なのでしょう・・弓絃葉の泉の上を鳴き渡っていく鳥は・・・・・


弓削皇子が、昔を偲んで、額田王に贈った和歌です。


やはり、二人は恋仲であった・・・・忘れられない・・・・・♪年上の女(ひと)♪・・・ですね。

ほととぎすは中国の故事から、「昔を懐かしがる悲しみの鳥」と言われているところから、

例えたのでしょう。


■ あなたも、僕と同じように、昔の事を切なく思い出しているのかなぁ・・・・

■ 鳴いている鳥は、ほととぎすですね・・・・私が昔を偲んでおりますように・・・・・ 

  
この(ふみ)を交換し合うのに、どれほどの時間が必要だったのでしょうか

・・・・・本当に・・・ゆったりと・・時が流れていくのでしょうね・・・万葉の時代は・・・

拍手[7回]

★ はるすぎて なつきたるらし しろたへの ころもほしたり あめのかぐやま

★ 春が過ぎて 夏になった  白い衣を乾している 天の香具山よ

                                       持統天皇 巻1-28

遠い山に、白い衣を乾しているのが、見えるのか・・・ちょっと疑問・・・・

衣を乾しているように見える夏の入道雲かもしれないし・・・持統天皇は女性だから

季節の衣替えの事を言って、夏の象徴として、天の香具山と歌っているのかもしれない・・・・

とかなんとか・・色々と考えてみると、百人一首にのっているというだけでなく、時代性とかも

考慮にいれないと・・・と膨らみすぎるので・・・この辺で・・・

ちなみに、

百人一首では、

★ 春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣乾すてふ 天の香具山   

★ はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすてふ あまのかぐやま

と、柔らかくなっています。 

まぁ、好き嫌いという事でしょうか・・・・

拍手[0回]

★ 玉襷 畝火の山の 橿原の 日知の御代ゆ 生れましし 神のことごと

  つがの木の いやつぎつぎに 天の下 知らしめししを 天にみつ 大和を置きて

  あをによし 奈良山を越え いかさまに 思ほしめせか 天離る 夷にはあれど

  石走る 淡海の国の 楽浪の 大津の宮に 

  天の下 知らしめしけむ 天皇の

  神の尊の大宮は 此処と聞けども 大殿は 此処と言へども 

  春草の 繁く生ひたる 霞立ち 春日の霧れる 

  ももしきの 大宮処 見れば悲しも


★ たまだすき うねびのやまの かしはらの ひじりのみよゆ あれましし かみのことごと

  つがのきの いやつぎつぎに あめのした しらしめししを そらにみつ やまとをおきて

  あをによし ならやまをこえ いかさまに おもほしめせか あまざかる ひなにはあれど

  いはばしる あふみのくにの ささなみの おおつのみやに 

  あめのした しらしめしけむ すめろきの

  かみのみことの おおみやは ここときけども おおとのは ここといへども

  はるくさの しげくおひたる かすみたち はるひのきれる

  ももしきの おおみやどころ みればかなしも

★  うつくしい襷をかけたような畝火の山の 初代天皇の時、橿原を都と定めた時より

   ずっと、お生まれになりつづけた現人神の全てが、 栂の木のように 

   次々と天下を統治なさったのですが、天に満ちる大和を置いて、 青丹よき奈良山を越え

   どのようなご配慮からか、天道遥かな田舎ではあるが、岩清水のほとばしる近江の国の

   楽浪の地の大津の宮に 天下をお治めになったという天皇の大宮は、ここと言うが

   春草が生い繁り、霞が立ちこめて春の霧が漂っているももしきの大宮あたりは

   見ると悲しい気持ちがするものです


 ふぅ~当たり前ですが、長歌は長いですね・・・・・

 やはり、細かな分析は専門の方にお任せするとして、

 私は歌うたいなので、ひたすらに音「おん」に拘ることにします。

 無心に読むと・・・・何か見えてくるかもしれません・・・何か感じられるかもしれません・・・・

   

拍手[0回]

反歌

★ ささなみの しがのからさき さきくあれど おおみやびとの ふねまちかねつ

★ ささなみの志賀の辛崎はその名のとおり変わらずあるのに、大宮人を乗せた船は

   いつまで待っても帰ってこない              巻1-30


★ ささなみの 志賀の大わだ 淀むとも 昔の人に またも逢はめやも

★ ささなみの しがのおおわだ よどむとも むかしのひとに またあはめやも

★ ささなみの志賀の大わだに、水が湛えられていても、昔の人に逢う事があろうか、
   いやあるまい
                                    巻1-31

拍手[1回]

天皇(天武天皇)の 吉野の宮に幸しし時の御製唄

★ すめらみことの、よしののみやに いでまししときの おほみうた

 
★ よきひとの  よしとよくみて よしといひし よしのよくみよ よきひとよくみつ 

                                               巻1-27

この歌は明らかにわかるように、リズム感の面白さですね。

iYO~ぃよぉ  という「よ」のおん(音)を8回も繰り返している

歌舞伎の決め台詞は、ここから派生したのかしらん・・・・

天武天皇は、先に記した

★ 紫の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我恋ひめやも 

という、名歌の作り手ですが、 

この歌は、別の知性を感じさせます。

なんだか、何度も読んでいると、いい事が起こりそうな感じの歌ですね。

吉野の野が素晴らしい事を歌っているわけだけれど、もっとセンチメンタルにも

歌えるはず・・・・それを、手拍子でも入れそうな感じで、詠んでいる所がとても面白いです。

★ 立派な人は よく見て いったものだ、吉野は素晴らしいと

  吉野を良く見てごらん 立派な人は よぉく見るものだ

拍手[0回]

カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
辻友子
性別:
女性
自己紹介:
万葉を歌う歌手、辻友子のブログ。くわしくはホームページを!
Copyright © 万葉歌手辻友子 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]