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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 鯨魚取り 淡海の海を 沖放けて 漕ぎ来る船 辺附きて 漕ぎ来る船 沖つ櫂

  いたくな撥ねそ 辺つ櫂 いたくな撥ねそ 若草の 夫の 思ふ鳥立つ

★ いさなとり あふみのうみ おきさけて こぎくるふね へつきて こぎくるふね おきつかい

  いたくなはねそ へつかい いたくなはねそ わかくさの つまの おもふとりたつ

★ 鯨を取るように大きい、淡海の湖、その沖遠く漕ぎ来る船よ、岸近く漕ぎ来る船よ

  沖の船の櫂よ、ひどい波を立てないで・・・岸辺の船の櫂よ、ひどい波を立てないで・・・

  若草のようにしなやかで美しかったわが夫が、愛しんだあの鳥が、飛び立ってしまいます。

                                     巻2-153    倭大后

やはり、大殯(おほあらき)の時に詠まれた歌です。

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★ 三諸の神の 神杉巳具耳矣自得見監乍共 寝ぬ夜ぞ多き

実は第3句、第4句は解読不能とされています。

上記は、中西先生の著作を参考とさせていただきました。

★ みもろのかみの かむすぎいめの みにみえつつ ともにいねぬ  よぞおおき

★ 三輪山の神々しい神杉のようなあなたさま・・・ゆめにばかりあらわれて、共寝せぬ夜の

  なんと多かったことでしょう。

                                   2-156     高市皇子  

十市皇女(とおちのひめみこ)の薨(かむあが)りましし時に、作りませる御歌・・・と、あります。

異母弟であった、高市皇子の詠んだ挽歌です。

う~ん・・・・・

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★ 三諸の神の 神杉夢の みに見えつつ 共に寝ねぬ 夜ぞ多き  巻2-156

前回に引き続き・・・・

この歌の第3句、第4句は、解読不能とか、難解とか、混乱があるらしく、

例えば、上記の「目」は具とか貝とか、自とか、諸説があるそうです。

私の調べた範囲では、中西進先生のみ、

書き下し文を、この和歌を通して書いてらっしゃいますので、その説を取り上げて書きました。

どなたか、自説をお書きになりませんか?

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★ うつせみし 神に堪へねば 離り居て 朝嘆く君 放り居て わが恋ふる君 玉ならば

  手に巻き持ちて 衣ならば 脱く時もなく わが恋ふる 君そ昨の夜 夢に見えつる


★ うつせみし かみにあへねば さかりいて あさなげくきみ さかりいて 

  わがこふるきみ たまならば てにまきもちて きぬならば ぬくときもなく 

  わがこふるきみ きみそきそのよ いめにみえつる


★ 現世の私は、神の力にはさからえないので、あなたの肉体は

  遠くに去ってしまい、朝も思慕して嘆くあなた様・・・遠くにお慕いするあなた様

  もし、玉であったなら、手に巻いて持ち、衣ならば、ひとときも脱ぐ事ないように

  私の恋い慕うあなた・・・昨夜の夢に現れてくださいましたね・・・・・・・


                                                巻2-150

天智天皇の崩(かむあが)りましし時に、婦人(をみなめ)の作れる歌一首・・・と、あります。

前2首は、奥様であられる倭大后(やまとのひめみこ)の歌ですが、この歌は・・をみなめ・・・と

あります。采女(うねめ)などの、後宮の女性のお一人・・・です。

姓氏いまだ詳(つばひ)らかにならず・・・・本当かどうかはわかりません。

倭大后の立場を思いやっての記述かもしれません。でも、天皇と愛し合っていた女性が

他にいても何の不思議も無い事です。そんなことはどうでもよいこと・・・・・

歌に込められたこの女性の思いを感じる事ですね・・・・

夢に現れるというのは古代は、肉体が無いだけで、魂は会いに来てくださったという意味です。

肉体というのは、現世(うつしよ)の衣(ころも)なのですね・・・・・


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★ かからむの おもひしりせば おほみふね はてしとまりに しめゆはましを

★ このようなことになると、知っておりましたならば、陛下が舟遊びされて、お泊りになられた

  港に標縄を張り巡らしておきましたのに・・・・

                                      巻2-151  額田王(ぬかたのおおきみ)

しめなわ・・は、邪霊の進入を防ぐという意味合いなのでしょうか・・・それとも、魂をそこに

引き留めておくという意味合いなのでしょうか・・・・おもひ・・・は懐としています。

誰の懐か・・・天皇の魂・・・心がそのおつもりでしたのなら、それを、知っておりましたなら・・・・

という、とらえ方になります。となると、邪霊の進入というより、陛下の魂をそこに引き留めておく・・

・・・・ということになりましょうか・・・・古代人の感覚が伝わってきます・・・

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