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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ かぜにちる はなたちばなを そでにうけて

     きみがみあとと しのひつるかも


★ 風に散る橘の花びらを袖に受けて、あなたの

   心として、思い偲びましょう

     巻10-1966   花を詠める


 私の、万葉集 オリジナル歌曲にも、この歌があります。

 風に乗って来る、花びらを、あなたの心と思う・・・

 万葉人は、自然の様子に、その心を全て映してゆきます

 私も大好きな歌の一つです。


● 五月待つ 花橘の 香をかげば

   昔の人の 袖の香ぞする

        古今集 読み人知らず

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★ おもふこが ころもすらむに にほひこそ

     しまのはりはら あきたたずとも


★ いとしいあの子が、衣を摺り染めにしようとしている・・・

  どうか、美しく色づいて欲しいことです。 まだ、秋にならなくても・・・

       巻10-1965    榛を詠める


「榛」はハンノキです。実や樹皮を、染料として使います。秋に色が濃く

なってから、原料として使用しますが、この歌は、自分の愛しい人の

為に、「にほひこそ」→「なんとか美しく色づいて欲しい」→希求

の、思いが込められています。「匂ふ」は、現代で言う、「匂い」ではなく

美しい、綺麗・・・などとして、使われています。素敵ですね・・・

香り立つような美しい人・・・・などと今でも言いますね。

  
● あおによし ならのみやこは さくはなの

         にほふがごとく いまさかりなり


有名な万葉歌では、これがありますね。



「秋立たず」→「秋がまだ来ていなくても」

「立つ」と言うのは、「到来」を意味します。そういえば、「霞立つ」「鴎立つ」

など、使われていますね・・・・

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★ もだもあらぬ ときもなかなむ

    ひぐらしの ものもふときに なきつつもとな


★ 何事も無く、静かにしていられるときに、鳴いて欲しい

   ひぐらしよ・・・・私が、物思いに耽っているときに

   むやみに鳴いて、どうしようもならないよ・・・

       巻10-1964   蝉を詠める

ひぐらし・・と言えば、師匠の藤岡宣男の日本歌曲「ひぐらし」は

絶品だった。

夫の実家の大分県竹田市に、夏はいつも、役立たずの

嫁として帰省すると、夕飯の買出しの帰りに、

晩夏のひぐらしが降る様に鳴いていた・・・・


きづまりな滞在の中の買い物の帰り、竹田名菓の

三笠野を、店先で冷茶とともに頂いて、少しほっと

していると、突然に降る様に鳴き出した「ひぐらし」の

音(ね)を思い出す。


藤岡宣男の「ひぐらし」は、降る様なひぐらしの声ではなく

一匹の「ひぐらし」が、日暮れに人知れず静かに哭いている・・・

そのような歌であった。



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万葉集の中では、153首も「ホトトギス」の歌が

詠われています。

まだ、全部は載せていないです。

一応、夏の雑歌編の中の、ホトトギスを詠った

ものを載せてみました。


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★ かくばかり あめのふらくに

    ほととぎす うのはなやまに なほかなくらむ


★ このように、雨ばかり降っていると言うのに

   ホトトギスよ・・・卯の花の咲く山で、それでも

   鳴くと言うのか・・・

       巻10-1963   夏の雑歌

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