★　こよひの　おほつかなきに　ほととぎす

　　　　　なくなるこえの　おとのはるけさ


★　夕暮れ時の、なんともいえないぼんやりとした中で

　　　ホトトギスの鳴くような音の、遥か遠い事よ・・・

　　　　　　　巻１０－１９５２　　夏の雑歌

　夕暮れ時は、淋しそう・・・と言う、フォークソングがありましたねぇ～

　年が分かってしまうけれど・・・いつの時代も表現は違っても

　季節の微妙な変化に感じる日本人の心性は、変わらないのですね。

　夕暮れ時は、淋しそうで、人の心を、酔わせます・・・・恋の告白に

　良い時間だと思いますよ

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★　うれたきや　しこほととぎす　いまこそは

　　　　　　こえのかるがに　きなきとよめめ

★　いまいましいホトトギスよ、今こそ、声の嗄れるほど

　　　来て鳴き響かせろ！！

　　　　　　　　　　巻１０－１９５１　夏の雑歌


　何怒っているのかしら・・・失恋でもしたのかな・・・

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★　ホトトギス　けさのあさあけに　なきつるは

　　　　きみききけむか　あさねかねけむ


★　ホトトギスが、今朝の朝明けに鳴いたのを

　　　君は聞いただろうか・・・それとも、朝寝坊をしていたの？

　　　　　　　巻１０－１９４９　　　　夏の雑歌

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★　このくれの　ゆうやみなるに　ホトトギス

　　　　いづくをいえと　なきわたるらむ


★　木陰で暗い所を　ホトトギスは、どこを巣だと思って

　　　鳴き渡っているのだろう。

　　　　　　　巻１０－１９４９　　夏の雑歌

　どれもこれも、鳥・花・などを詠んでいるけれど、

　恋人に置き換えてもなんら不自然さが無い・・・

　万葉の時代は通い婚の時代、・・・・

　私の家を探して鳴いているのでは・・・・ホトトギスに

　　例えて詠んだとしても不自然さが無い・・・

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★　あひがたき　きみにあへるよ　ホトトギス

　　　　　あたしときゆは　いまこそなかめ


★　逢い難い君に逢える夜こそ、ホトトギスよ

　　　他の時でなく、今夜こそ鳴きなさい


　　　　　　　巻１０－１９４７　　

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