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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ みなべのうら しほなみちそね かしまなる

    つりするあまを みてかえりこむ


★ 南部の浦(和歌山県日高郡南部町の南部湾)に、

   潮よ、満ちて来ないでくれ。鹿島で釣りをする海人を

   見て帰って来るから。

      巻9-1669    

  な~そ、で禁止を意味します。これもまた、自然に話し

  掛けています。海人をみて、帰る時、潮が満ちていては

  帰れないのでしょう。

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★ しらさきは さきくありまて おほぶねに

     まかぢしじぬき またかへりみむ


★ 白崎(和歌山県日高郡由良町、紀伊水道に突き出す岬

  で、石灰岩から成り、白く美しい)は、そのまま美しくいて

  待っていて。大船の両舷に、しっかりと楫を貫いて、また

  やって来て見ます。

          巻9-1668    

  
  岬に対して、「幸くあり」と言う心情は、日本人ならではの感性です。

  「楫」に「ま」という言葉が付いているのは、両方に付いている事を意味します。

  さ・し・す・せ・そは、自然の霊威に対しての、畏怖を表したり、強調する時に

  使用されることが多いです。

  岬に、そのまま美しい姿で待っていて・・・という、まるで、現代なら恋人に呼びかける

  ような言葉・・・これが、日本人の心性の真髄です。

  

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★ いもがため われたまもとむ おきへなる

    すらたまよせつ おきつしらなみ


★ 妻のために、私は玉をもとめているのだ・・・沖辺にある

   白玉を打ち寄せて持ってきておくれ、沖の白波よ

     巻9-1667   

  大宝元年辛丑(たいほういがんねんしんちう)の冬十月、

  太上天皇(おほきすめらみこと)と大行天皇(さきのすめらみこと)

  と、紀伊国に幸しし時の歌13首


   太上天皇→持統天皇  大行天皇→文武天皇

   

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★ あさぎりに ぬれにしころも ほさずして

     ひとりかきみが やまぢこゆらむ


★ 朝霧に濡れてしまった衣を、私が干すことも無く

  たった一人で、あなたは山を越え、山道を歩んでいるのだろうか?


       巻9-1666    斉明天皇??

  前の和歌と共に、二首とも作者不明とも書かれている。

  「詳らかならず」→つばひらかならず→不明である

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★ いもがため われたまひりふ おきへなる

    たまよせもちこ おきつしらなみ


★ 我が妻の為に、私は玉(美しい石や貝)を拾おう

   沖の辺の白波よ・・・・美しい玉(石や貝)を寄せ

   持ちて来ておくれ・・・・

       巻9-1665    斉明天皇?

  紀伊の国に、行幸なさった時の歌。


  玉→魂でもあり、愛しい人でもあり、自分の思いでもある。
 
     美しい石に、自分の相手への思いを、託するときに

      しばし使われる。

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