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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 天飛ぶや 軽の路は 吾妹子が 里にしあれば ねもころに 見まく欲しけど 止まず行かば

  人目を多み 数多く行かば 人知りぬべみ 狭根葛 後も逢はむと 大船の 思ひ憑みて

  玉かぎる 磐垣淵の 隠りのみ 恋ひつつあるに 渡る日の 暮れぬるが如 照る月の

  雲隠る如 沖つ藻の 靡きし妹は 黄葉の 過ぎて去にきと 玉梓の 使の言へば

  梓弓 声に聞きて 言はむ術 為むすべ知らに 声のみを 聞きてあり得ねば わが恋ふる

  千重の一重も 慰もる 情もありやと 吾妹子が 止まず出で見し 軽の市に わが立ち聞けば

  玉襷 畝火の山に 鳴く鳥の 声も聞えず 玉桙の 道行く人も 一人だに 似てし行かねば

  すべをなみ 妹が名喚びて 袖そ振りつる 

★ あまとぶや かるのみちは わぎもこが さとにしあれば ねもころに みまくほしけど

  やまずゆかば ひとめをおほみ まねくいかば ひとしりぬべみ さねかづら のちもあはむと

  おおふねの おもひたのみて たまかぎる いはかきふちの こもりのみ こひつつあるに

  わたるひの くれぬるがごと てるつきの くもかくるごと おきつもの なびきしいもは

  もみぢばの すぎていにきと たまづさの つかひのいへば あづさゆみ おとにききて

  いはむすべ せむすべしらに おとのみを ききてありえねば わがこふる ちへのひとへも

  なぐさもる こころもありやと わぎもこが やまずいでみし かるのいちに わがたちきけば

  たまだすき うねびのやまに なくとりの こえもきこえず たまほこの みちいくひとも

  ひとりだに にてしいかねば すべをなみ いもがなよびて そでそふりつる

                                  巻2-207  柿本人麻呂

  訳は次回に・・・・

  長歌は詠む人よりも、読む人が大変そうです・・・意味より一定のリズムにのせて、音(おん)を

  楽しむ・・様な感じで読んでいます。

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★ やすみしし わご大君 高光る 日の皇子 ひさかたの 天つ宮に 神ながら 神と座せば

  其をしも あやにかしこみ 昼はも 日のことごと 夜はも 夜のことごと 臥し居嘆けど

  飽き足らぬかも

★ やすみしし わごおおきみ たかひかる ひのみこ あまつみやに かみながら かみといませば

  そこをしも あやにかしこみ ひるはも ひのことごと よるはも よのことごと ふしゐなげけど

  あきたらぬかも


★ あまねくお治めになっておられるわが大君、高く輝く日の皇子、遥かなる天の宮殿に

  神々しくも、神としておいでになられたので、そのことを、不思議なほど畏れ敬い、

  昼は昼の内ずっと、夜は夜中のうちずっと、身を臥せて、座り、嘆くことですが、心の

  満たされる事はありません。

                               巻2-204  置始東人(おきそめのあずまびと)

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★ おおきみは かみにしませば あまくもの いほへがしたに かくりたまひぬ

★ わが大君は神でいらしたので、天雲の幾重にも重なり合った奥にお隠れになってしまいました。

                             巻2-205   置始東人 (おきそめのあずまびと)

長歌には、反歌として短歌が付けられる慣習でした。この句も、前首の長歌の反歌となります。

現人神思想の一端がうかがわれます。

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★ ふるゆきは あはなにふりそ よなばりの ゐかひのおかの さむからまくに

★ 降る雪よ・・・たくさん降り積もらないで・・・吉隠の猪養の丘に眠っている皇女が寒いだろうから

                                   巻2-203  穂積皇子

但馬皇女(たじまのひめみこ)の薨(かむあが)りましし後に、穂積皇子の、冬の日雪の落るに

、遥かに御墓を見さけまして、悲傷み涕を流して作りませる御歌一首・・・とあります。

但馬皇女を失って初めて迎える冬の日・・・喪失の悲しみゆえの、御歌です・・・

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★ はにやすの いけのつつみの こもりぬの ゆくへをしらに とねりはまとふ

★ 埴安の、周りを堤で囲まれて出口の無い沼のように、皇子を失った舎人たちは、途方に

  暮れている事です。

                                        巻2-201

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