忍者ブログ
万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
[1013]  [1014]  [1015]  [1016]  [1017]  [1018]  [1019]  [1020]  [1021]  [1022]  [1023
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

PR

★ あきやまの もみぢしげみ まとひぬる いもをもとめむ やまぢしらずも

★ 秋山の黄葉が繁っているので、道に迷っている妻を探そうとしても、山道を知らないことです

                                         巻2-208  柿本人麻呂


 古代、人が亡くなると、しばらくは山に留まる、山に帰る、雲に隠れるなどと、言われていました。

 人は亡くなると自然に帰る・・と、考えられていたからです。

 人そのものは、自然の一部ですから、

 母なる自然に帰るという発想は、当たり前の事だと思います。

 
 妻の死をまだ受け入れられない・・・・でも、どうする事も出来ないわが身のふがいなさ・・・・

 癒されない心の悲しみが伝わってきます。


 

拍手[2回]


★ 天を飛ぶような軽の地は、愛する妻の住む里・・ねんごろに、見たいのだけれど、

  絶え間なく行くと人目につきすぎるし、何度も行くと、人の噂になってしまうので、

  さね葛のようにからまりながら、また、逢いましょうと言って、大船をたのむような気持ちで、

  玉のように輝く石に囲まれた淵のように、隠れ籠って恋慕っていたのですが、

  空を渡って暮れていく太陽のように、照る月が雲間に隠れるように、

  沖で靡く藻のように、靡き絡まりあった愛する妻は、黄葉のように、死んでいったと、

  玉のような梓の杖を持った使者が来て言う・・・まるで、梓の弓の音を聞くように、

  その知らせを聞いて、何と言えばよいのか、どうしたらよいのか、途方にくれて、

  知らせだけ聞いてじっとしてはおられないので、恋する心の、千分の一でも、

  慰められるだろうかと、愛する妻がいつも出ていた軽の地の市に、私も行って

  立ち止まって耳をすますと、玉襷のかかるような畝火の山に、鳴く鳥の声も

  聞こえず、玉ほこの道を行く人も、誰も妻に似た人もいなくて、しかたなく、

  妻の名を呼び、袖を振ったことです。

                                巻2-207  柿本人麻呂

  柿本人麻呂が、妻死りし後に、泣血ち、哀慟みて、作れる歌

  かきのもとのひとまろが、つまみまかりしのちに、いさち、かなしみて、つくれるうた

  と、あります。

  万葉の歌を読む時、だれだれがだれだれに対して詠った歌・・・とは、

  はっきりしないことがよくあります。

  過去の人に言えない恋の話しを、ある宮廷の場で披露したり、

  天皇の御心の代読であったり・・・

  そういう事は、研究者の方にお任せして、あまりとらわれずに、

  歌の根底に流れる恋の思いや、切なさ、その表現の美しさに

  心を委ねたいと思います・・・・この歌も、そういう一首でしょう

  
  

拍手[0回]


いつも、ブログを読んでくださっている皆様、明けましておめでとうございます。

夜が明ける・・・・世が明ける・・・・明けまして、おめでとうございます。

今年は、より精進をして、より生きたいと、強く切に思います。

何卒、ご指導ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。

拍手[0回]


明日から、復活いたします。


辻井伸行さんのピアノ演奏を聴いて、月並みですが、感動いたしました。

視覚が聴覚の世界を一切邪魔をせず、音の世界がそのまま、手指で体現されていました。

理にかなっているのに、理を越えたものがそこには、ありました。

盲目なのに・・・ではなく、盲目だから・・・にしてしまっている凄さ・・・そして、それを、越えている

音へのダイレクトな心・・・へつらうわけでもなく、媚びるわけでもなく、ただ、弾いている・・凄さ・・・

う~ん、音楽ってやはり、素晴らしい!!



拍手[0回]

★ ささなみの しがのさされなみ しくしくに つねにときみが おもほせりける

★ 志賀の岸に次々と押し寄せてくる小さな波のように、常に変わらずありたいと、あなたは

 思っていらした事でした・・・

                                 巻2-206  置始東人(おきそめのあづまびと)

拍手[0回]

カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
辻友子
性別:
女性
自己紹介:
万葉を歌う歌手、辻友子のブログ。くわしくはホームページを!
Copyright © 万葉歌手辻友子 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]