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★ うまないたく うちてないきそ けならべて みてもわがゆく しがにあらなくに
★ 馬をそんなに強く打って走るのではないぞ。幾日も日を並べて見続けていける志賀の地では
ないのだから・・・・
巻3-263 形部垂麻呂(おさかべのたりまろ)
その土地を旅するとき、必ずと言ってよいほど、土地褒めの歌が作られます。
それは、その土地にお邪魔する(横切る、もしくは訪ねる)よそ者としての、その土地の神様に対する
ご挨拶のようなものです。いまでも、地鎮祭というのを、土地を買って家を建てるときに、行います。
「このたび、この土地にお邪魔させていただきます。何卒宜しくお願い申し上げます」という、気持ちですね。
人の家に上がるのと同じ事です。そして、その土地を良く見て、歌を作り、土地褒めをするのです。
地霊賛歌とでもいいましょうか・・・・
★ やつりやま こだちもみえず ふりまがふ ゆきのさわける あしたたのしも
★ 矢釣山の木立も見えなくなるほどに降りまがい雪が乱れふる朝は楽しい事です
巻3-262 柿本人麻呂
奈良盆地は大雪が少ないので、大雪を楽しむという心のゆとりがあるのでしょう。
これが、大雪の地方でしたら、とてもではないですね・・・・
でも、現代は雪が降らない地域も「雪が降って楽しむ」と言う心のゆとりは失われました。
ゆとり教育などととんでもない嘘八百がありましたが、ゆとりとはそんなものではないと思います。
今降る雪を楽しむ心のゆとり・・・でしょう・・・きょうはゆとりの時間で~ス・・・なんて、ちゃんちゃら
おかしなお話です。