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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ しかのあまは めかりしほやき いとまなみ くしらのをぐし とりもみなくに

★ 志賀の海人たちは、海草を取ったり、塩を焼いたりして、暇が無いので、髪を梳る櫛さえ

  持っていないことです。

                              巻3-278  石川少郎子(いしかはのおといらつこ)


懐かしいですね~福岡県の志賀島の歌です。いまは海人さんを見かけることはありませんが、

海草は小魚はよく干してあります。

福岡を訪ねたら一度は行ってみたい場所ですね。

都の殿方から見れば、見たことの無い風景でしょう・・・・都の女たちは化粧に余念がないでしょう

から・・・・

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★ わぎもこに ゐなのはみせつ なすぎやま つののまつばら いつかしめさむ

★ 愛しい妻に、猪名野は見せた。名次山や角の松原はいつ見せられるのだろうか。

  早く見せてやりたい。

                             巻3-278 高市連黒人


好きな人が出来て、思いが強くなってくる・・・そして愛しくなると、例えば、今自分が食べている

美味しい食材を、彼女(彼)に食べさせて喜ぶ顔が見たいと思ってきます。

その人の喜ぶ顔が見たい・・・愛情のひとつの印です。奪う愛ではなく与える愛・・・・

恋愛の醍醐味ですね。

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★ いづくにか わがやどりせむ たかしまの かちののはらに このひくれなば

★ 一体どこを今日の宿としようか・・・高島の勝野の原のこの日が暮れてしまったならば・・・

                             巻3-275  高市連黒人

旅の歌・・・・6首目・・・嘆息のような歌だと思う。愛しい人への思いも、故郷も、詠われていない。

ただ、今夜の宿をどうしよう・・・・という、不安感・寂寥感・孤独感・・・・・現代に生きる私は、こんな

旅は到底耐えられないだろうと思う

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★ いももわれも ひとつなれかも みかわなる ふたみのみちゆ わかれかねつる

★ 恋人も私も 一つだからでしょうか、三河の二見の道から別れ難く思います。

                                巻3-276   高市連黒人

一つ前の歌と違い、まだ、恋の話を詠う間は旅にも余裕があると感じます。

旅先ですから、妻ではないのかもしれませんね・・・・旅で知り合った女性との別れではないでしょうか?

一、二、三と揃って使われているのは何か意味が有りそうですが・・・・まぁ、数字遊びみたいな

ものでしょうか??

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★ はやきても みてましものを やましろの たかのつきむら ちりにけるかも

★ 早く来て見ればよかった。山城の多賀のけやきの葉はもう散ってしまったことです。


                                巻3-277  高市連黒人


これで、黒人(くろひと)の旅の歌8首は終わりです。

この中で、妹(愛しい人)が出てきた歌は1首のみ・・・・まだ私の年代では、たどり着けない・・

辿り着きたくない高市連黒人(たけちのむらじくろひと)の心境です。

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