★ もののふの やそうぢがはの あじろぎに いさよふなみの ゆくへしらずも
★ もののふの数も多い八十の氏・・・その宇治川の網代の杭にさえぎられて、漂う波のように、
人の世の来し方の計りかねることです
巻3-264 柿本人麻呂
柿本朝臣人麻呂(かきのもとのあそみひとまろ)とも言います。
旧都である近江を後にして、複雑な思いで詠んだ歌だと思われます。
数多い八十の氏・・・・とは、官吏たちのことを歌っているようです。また、その氏を宇治川に
かけて、歌を詠んでいます。旧都の官吏たち・・・そして、今訪ねている宇治川にかけて歌うとは、
さすが人麻呂ですね・・・人の世ははかなく、そして図り難い事・・・・
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