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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ ゆきみれば いまだふゆなり しかすがに

      はるがすみたち ゆきはふりつつ


★ 山にはまだ、残雪があり、いまだ冬の様相です。

  とは言っても、山際には、春霞が立ち、梅の花が

  散り続けています。

           巻10-1862  花を詠める 作者不詳

しかすがに→ とは言っても

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★ のとがはの みなそこさへに てるまでに

     みかさのやまは さきにけるかも


★ 能登川の水底まで、写り輝くように、三笠の山には

   桜の花が見事に咲いていることだ・・・・

      巻10-1861   花を詠める 作者不詳


咲く、ら→で、咲くというだけのときは、大体「さくら」の花である。

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★ はなさきて  みはならねども ながきけに

     おもほゆるかも やまぶきのはな


★ 花が咲いても、実を結ばない・・・ずっと長い日々を思い続けている

   が忘れられない・・・・山吹の花よ

      巻10-1860   花を詠める 作者不詳

 これも、山吹の花は「いとしき人」でしょう。

恋の成就がかなわないと、嘆いているのでしょう。

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★ うまなめて たかのやまへを しろたへに

      にほはしたるは うめのはなかも



★ 馬を並べて、手綱を手繰り寄せながら、

   多賀の山際を真っ白に彩るのは、

   美しき梅の花であることです。

        巻10-1859  花を詠める 作者不詳

 この大和言葉の美しいのは、「にほはす」と記して

 彩られるという意味を持つこと・・・・

 にほふ→が彩るとは、なんと美しい詠み方でしょうか??

 今では、親父ギャグと化したが、音(おん)の繰り返しは

万葉の特徴でもあります。地名の「多賀」と、手綱を「たぐる」

をかけています。

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★  うつたへに とりははまねど なははへて

            もらまくほしき うめのはなかも

★ 必ずしも 鳥が啄ばむわけではないけれど、

   縄を張り延ばして、守りたいほどの美しい梅の花

   であることです。

             巻10-1858   花を詠める 作者不詳


作者不詳の歌は、歌の素晴らしさのみで、選ばれているので

本当に、大和言葉が美しいと思います。

うつたへに→かならずしも~ではない


縄は、しめ縄など、神社や祭事に使用されるように、霊威があり、

邪的なものの進入を防ぐ意味があるとされています。

この場合は、梅の花は、きっと「いとしい方」の事でしょう。

しめ縄を張ってまで、守りたいいとしき君よ・・・・

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