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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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大伴安麻呂を父に持つ。大伴旅人とは異母妹です。

万葉集の最終的編纂者として知られる、大伴家持の叔母に当たります。

穂積皇子に嫁ぎ、皇子が崩御の後も宮廷に留まり、首皇子(後の聖武天皇)とも親交があった。

藤原麻呂の寵愛を受け、その後、大伴宿奈麻呂の妻となる。二人の娘を産み、

宿奈麻呂が没した後に、旅人を追って、九州の大宰府に下る。

帰京後は、氏族の巫女的存在として、また、大伴家持の母代わりとして、大伴氏を支えた。

額田王以後の最大の女性歌人であり、万葉集の編纂にも関わったと見られている。

万葉集には女性歌人としては最多入集であり、全体でも、大伴家持・柿本人麻呂に継ぐ第3位の数である。

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★ さほかわの きしのつかさの しばなかりそね ありつつも はるしきたらば たちかくるがね

★ 佐保川の岸の高みの柴をかってはいけない、そのままにしておいて、春が来たならそこに隠れ

て恋ができるように・・・・

巻4-529 大伴坂上郎女

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★ 臣の女の 櫛笥に乗れる 鏡なす 御津の浜辺に さ丹つらふ 紐解き放けず 我妹子に

  恋ひつつ居れば 明け暗の 朝霧隠り 鳴く鶴の 哭のみし泣かゆ 我が恋ふる 

  千重の一重も 慰もる 心もありやと 家のあたり 我が立ち見れば 青旗の 葛城山に 

  たなびける 白雲隠る 天さがる 鄙の国辺に 直向かふ 淡路を過ぎ 粟島を 

  背向に見つつ 朝凪に 水手の声呼び 夕凪に 楫の音しつつ 波の上を い行きもとほり 

  稲日都麻 浦廻を過ぎて 島じもの なづさひ行けば 家の島 荒磯の上に うち靡き 

  繁に生ひたる なのりそが などかも妹に 告らず来にけむ


★ おみのめの くしげにのれる かがみなす みつのはまへに さにつらふ ひもときさけず

  わぎもこに こひつつをれば あけぐれの あさぎりごもり なくたづの ねのみしなかゆ

  あがこふる ちへのひとへも なぐさもる こころもありやと いへのあたり わがたちみれば

  あをはたの かづらきやまに たなびける しらくもがくる あまざかる ひなのくにへに

  ただむかふ あはぢをすぎ あはじまを そがひにみつつ あさなぎに かこのこえよび

  ゆうなぎに かじのとしつつ なみのうへを いゆきさぐくみ いはのまを いゆきもとほり 

  いなびつま うらみをすぎて しまじもの なづさひゆけば  いえのしま ありそのうへに 

  うちなびき しじにおひたる なのりそが などかもいもに のらずきにけむ


★ 宮仕えの臣下の女の櫛笥(女性にとって大切な櫛を入れる箱)に載っている鏡のように

  見る、御津の浜辺に、赤色の美しい紐を解くこともしないで、わが妻を恋しく思っていると

  夜明けの薄暗い闇の朝霧の中で、鳴く鶴のように、声をあげて泣いてしまう。

  私が大切に思っている千分の一でも、慰められる心があるだろうかと、故郷の家のあたりを

  私が立ち望むと、木々が青々と繁る葛城山にたなびく白雲に隠れてしまっている。

  天さかる遠く遥かな鄙の国のあたりに真っ直ぐ向かい、淡路島を過ぎて、粟島を背中に

  見ながら、朝の凪には、漕ぎ手が声で励ましつつ、夕凪には、楫の音を響かせつつ

  波の上を行きなやみながら、岩の間を巡り行き稲日都麻の浦の辺りを過ぎて

  水鳥のように、苦しみながら進んで行くと、家島(地名)の荒磯の上に、靡くように

  びっしりと生えている(なのりそ)、そのなのりそではないけれど、どうして妻に別れの言葉を

  告げずに来てしまったのだろうか・・・・・

                       巻4-509  丹比真人笠麻呂(たぢひのまひとかさまろ)

  福岡県に下ることになった官吏が、別れて来た妻の事を思って作った長歌です。






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★ しろたへの そでときかへて かえりこむ つきひをよみて ゆきてきましを

★ 白い栲の袖を解き交じわしつつ、帰るまでの月日を数えて出て来ればよかったのに・・・・

                     巻4-510  丹比真人笠麿(たぢひのまひとかさまろ)

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★ わがせこは いづくいくらむ おくつもの なばりのやまを けふかこゆらむ

★ 我が背の君は今、何処を歩いているのでしょう・・・遥か彼方の山の奥に隠れた名張の

  山を今日あたり越えているでしょうか・・・・?

          巻4-511    当麻麿大夫(たぎまつのまろのまへつきみ)の妻の作れる歌一首

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