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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ をのかみに くもたちのぼり しぐれふり

     ぬれとおるとも われかえらめや

★ 男の神山に雲が立ち上り、時雨が降り

   すっかり濡れてしまっても、私はどうして

   帰ったりしようか・・・

     巻9-1760  高橋虫麻呂

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★ 鷲の住む 筑波の山の 裳羽服津の その津の上に

  率ひて 娘子壮士の 行き集ひ かがふ嬥歌に 人妻に

  我も交はらむ 我が妻に 人も言問へ この山を 領く神の

  昔より 禁めぬ行事ぞ 今日のみは めぐしもな見そ

  事も咎むな

★ わしのすむ つくはのやまの もはきつの そのつのうへに

  あどもひて をとめをとこの ゆきつどひ かがふかがひの

  ひとづまに わもまじはらむ わがつまに ひともこととへ

  このやまを うすはくかみの むかしより いさめぬわざぞ

  けふのみは めぐしもなみそ

★ 鷲の住む筑波の山の裳羽服津の、その泉のあたりで

  誘い合って男女が行き、集い、歌を掛け合う(かがひ)

  で、人妻と私も交わろう。我が妻に他人も言い寄りなさい。

  この山を領有する神様が、昔から咎めない行事である。

  今日のみは、非難がましくみるな。することに咎めだてもするな。

      巻9-1759    高橋虫麻呂

   歌垣といって、春と秋に行われる行事。

   この日ばかりは、今で言う乱交パーティーであるが、現代の

   性風俗と、万葉の時代の性風俗の感性は、ぜんぜん違う・・

   もっと、おおらかな行為であったのだ。この感覚は現代人と

   似ても似つかぬ部分があると思う。



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★ つくはねの すそみのたゐに あきたかる

     いもがりやらむ もみちたをらな


★ 筑波の嶺の山すそのめぐりの田んぼの秋の稲を刈る、

   愛しいあの子の所へ送るもみぢを手折ろう。

       巻9-1758   高橋虫麻呂

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★ 草枕 旅の憂へを 慰もる こともありやと

   筑波嶺に 登りて見れば 尾花散る

   師付の田居に 雁がねも 寒く来鳴きぬ

   新治の 鳥羽の淡海も 秋風に

   白波立ちぬ 筑波嶺の よけくを見れば

   長き日に 思ひ積み来し 憂へは止みぬ


★ くさまくら たびのうれへを なぐさもる

  こともありやと つくはねに のぼりてみれば

  をばなちる  しつくのたゐに かりがねも

  さむくきなきぬ  にひばりの  とばのあふみも

  あきかぜに  しらなみたちぬ つくばねの

  よけくをみれば  ながきけに おもひつみこし

  うれへはやみぬ

★ 草を枕の旅の切なさを慰めることもあるかもと

  筑波の嶺に登って見ると、ススキの穂の散る

  師付の田んぼに、雁が寒そうに鳴いていた。

  新治の鳥羽の湖にも、秋風に白波が立っていた。

  良い景色を見れば、長い一日に、思い重なってきた

  旅の憂いも無くなる事だ。
 
     巻9-1757    高橋虫麻呂

 人生も一つの長い旅路・・・・・


  

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★ かききらし あめのふるよを

      ほととぎす なきてゆくなり あはれそのとり

★ 空一面に曇って、雨が降る夜を

      ホトトギスは 鳴いて行くようだ。あ~あはれ・・ホトトギスよ

      巻9-1756 高橋虫麻呂  

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