★　しなたつ　筑摩佐野方　息長の

　　遠智の小菅　編まなくに　い刈り持ち来て

　　置きて　われは偲はす　敷かなくに

　　い刈り起きて　置きて　われを偲はす

　　息長き　遠智の小菅

★　しなたつ　つくまさのかたの　おきながの

　　をちのこすげ　あまなくに　かりもちきたる

　　しかなくに　いかりもちて　おきて

　　われをしのはす　おきながの　とおちのこすげ

★　階立つ筑摩の左野方、息長の遠智の小菅を

　　あむこともなく　刈りとって来て

　　ほって置いては私を恋しくさせる。

　　息長の遠智の小菅よ。私は

　　　　　　　巻13－3323

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★　かどにざし　むすめこは　うちこにいたる

　　　　ともいたくし　　　こひばいまかえりこぬ


★　まっ直ぐには行かずに、ここから巨勢道を石の葉を

　　染み、あなたを求めて来た。恋しさにすべはなく
　
　　　　　　　　巻13－3322

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★　さよふけて　　いまはあけぬと　とをあけて

　　　きけゆきしきみを　いつとかまたむ


★　夜は更けてゆき、今はあけたと、戸を明けて行き

　　こうして、紀へいらした君の帰りを、何時として待とうか

　　　　　　　巻13－1321

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★　ただにゆかず　こゆこせみちから　いはせふむもとめそ

　　わがこひし　　　　こひてすべなみ

★　真っ直ぐには行かずに、ここから巨勢道を通って

　　石の瀬を踏みあなたを求めて私は来た。恋しさがすべて

　　　　　　巻13-3320

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★　つえつくも　つかずわれは　ゆかめども

　　きみがきまさぬ　みちのしらなく

★　杖を衝いても衝かなくても、私はとるものとりあえず

　　迎えにいこうが、あなた帰っていらっしゃらない道を
　　
　　知らないことよ

　　　　　　　　巻13－3319

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