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★ 冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ 咲かざりし 花も咲けれど
山を茂み 入りても取らず 草深み 取りても見ず
秋山の 木の葉を見ては 黄葉をば 取りてそしのふ 青きをば 置きてそ嘆く
そこし恨めし 秋山われは 額田王
☆ ふゆごもり はるさりくれば なかざりし とりもきなきぬ さかざりし はなもさけれど
やまをもみ いりてもとらず くさふかみ とりてもみず
あきやまの このはをみては もみちをば とりてそしのふ あおきをば おきてそなげく
そこしうらめし あきやまわれは ぬかたのおおきみ
春と秋とどっちが良いか、歌で論争したみたいですね。
そこで、額田王の言い分というわけ・・・・・
● 春がやってくると 鳴かなかった鳥も 飛んできて鳴き始める、咲かなかった花も 咲くけれど
山は葉が茂り、入って行っても取れないし 草が深く茂っていて手折って見ることも出来ない
ところが、秋の山は木の葉が黄色く色づいたのを 手にとって愛でて 青い葉は そのままにして
黄葉するのを楽しみにため息をつく・・・そのうらはらな所が心引く やはり秋山が好き 私は
女心と秋の空・・・でしょうか・・・私も秋の山のほうが好きかなぁ・・・
額田王は天皇家の兄弟をそれぞれ夫にした女性・・かなり魅力的な方だったのではないかしらん
普通の女性には中々経験できない恋の駆け引きや遍歴をした女性なら、
みんなが浮かれる春よりも・・・うらはらな秋のほうが心惹かれるのは当然のことでしょう。
それにしても・・和歌のリズム感ってステキ・・声に出して読むともっとステキ
額田王といえば・・・このブログにも記した歌があります。
★あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖ふる