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長歌
★ やすみしし わご大王 高照らす 日の皇子 荒?の 藤原がうへに 食す国を
見し給はむと 都宮は 高知らさむと 神ながら 思ほすなへに 天地も
寄りてあれこそ 石走る 淡海の国の 衣手の 田上山の 真木さく 檜の嬬手を
もののふの 八十氏河に 玉藻なす 浮かべ流せれ
其を取ると さわく御民も 家忘れ 身もたな知らず 鴨じもの 水に浮きゐて 我が作る
日の御門に 知らぬ国 寄し巨勢道より わが国は 常世にならむ 図負へる 神しき亀も
新代と 泉の河に 持ち越せる 真木の嬬手を 百足らず ?に作り 泝すらむ
勤はく見れば 神ながらならし
★ やすみしし わごおほきみ たかてらす ひのみこあらたへの ふじはらがうへに
をすくにを めしたまはむと みあらかは たかしらさむと かみながら おもほすなへに
あめつちも よりてあれこそ いはばしる あふみのくにの ころもでの たなかみやまの
まきさく ひのつまでを もののふの やそうぢがはに たまもなす うかべながせれ
そをとると さわくみたみも いえわすれ みもたなしらず かもじもの みずにうきゐて
わがつくる ひのみかどに しらぬくに よしこせぢより わがくには とこよにならむ
ふみおへる くすしきかめも あらたよと いずみのかわに もちこせる まきのつまでを
ももたらず いかだにつくり のぼすらむ いそはくみれば かみながらならし
巻1-50
★ あまねく国土をお治めになるわが大君、 高く輝く日の皇子は、荒布の取れる
藤井が原で 領土を統治なさろうと、また、宮殿も高くそびえてみなに知らしめるようと、
神のようにお考えになり、天も地も相寄ってお仕えするからこそ
岩の上を清水ながれる近江の国の、衣の袖のような田上山の、檜の中でも優れた木材の
割いたものを、もののふの多い八十の宇治川に玉藻のように浮かべて流している。
それを、引き上げようと、騒ぎ働く民たちも、家も忘れて、わが身も顧みず、鴨のように
水に浮んで居て、自分たちが造営する、日の皇子の宮に、知らない国まで近寄ってくる
巨勢道から、わが国が永遠に栄えるであろうという兆しを持った尊い亀も、
新しい御代の初めとして出て来る。
「いづ」と言う名の泉の川に持ち寄せた、百に足らない真木の木材で筏を作り、
川を上らせている。官民たちもせっせと働いているのを見ると、
天皇が、さながら神であるからだろう
長歌の解釈は、学識者の方々にお任せ申し上げまする。
声に出して、読むのみ・・・とさせていただきます。
ちなみに、長歌の参考文献は・・
中西進先生・伊藤博先生・佐佐木信綱先生の著作を参考にさせていただいておりまする。
ふぅ~疲れました。