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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★  牽牛は 織女と 天地の 別れし時ゆ 

   いなうしろ 川に向き立ち 思ふそら

   安けなくに 嘆くそら 青波に 望みは絶えぬ

   白雲に 涙は尽きぬ かくのみや 息づき居らむ

   かくのみや 恋ひつつあらむ さ丹塗りの 小舟もがも

   玉巻きの 真櫂もがも 朝凪に い掻き渡り

   夕潮に い漕ぎ渡り ひさかたの 天の河原に

   天飛ぶや 領巾片敷き 真玉手の 玉手さし交へ

   あまた夜も 寝ねてしかも 秋にあらずとも



★ ひこほしは たなばたひめと あめつちの わかれしときゆ

   いなうしろ かわにむきたち おもふそら やすけなくに

   あをなみに のぞみはたえぬ しらくもに なみだはつきぬ

   かくのみや 恋ひつつあらむ さにぬりの をぶねもがも

   たままきの まかいもがも あさなぎに いかきわたり

  ゆふしほに いこぎわたり ひさかたの あまのかはらに

  あまとぶや ひれかたしき またまでの たまでさしかへ

  あまたよも いねてしかも あきにあらずとも



★ 牽牛と織女は、天地の別れたときから稲の筵(むしろ)の

  川に向かって立ち、思う心は穏やかならず、嘆く心も穏やか

  ならず、青き波に隔てられ、望みは絶え、白雲を見ては、
  
  涙は尽きない。このように、ため息をついてばかりいるのか、

  このように、ただ慕ってばかりいるのか・・・・

  丹色の小舟が欲しい、玉を巻飾った櫂が欲しい。

  朝の凪に櫂を掻いて渡り、夕方の潮に漕いで渡り、

  遠くはるかな天の河原に、天空を飛ぶ領布(ひれ)を

  片方敷いて、美しい手を・・・その腕をさし交じわせて、

  幾夜も、寝たいことです。七夕の秋ではなくても・・・


            巻8-1520 山上憶良

  接頭語「さ」は、聖性をあらわします。

  さ蕨(わらび)、など、「さしすせそ」は、強意でも

  神性を強める意味で使われます。

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★ ひさかたの あまのかはせに ふねうけて

     こよひかきみが  わがりきまさむ

★ 遠く遥かなる天の川の川瀬に舟を浮かべて

   今宵あの方が私の元へおいでになるだろうか

           巻8-1519   山上憶良

  右は、神亀元年(724)、7月7日の夜に、左大臣(長屋王)
  宅。

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★ あまのがは あひむきたちて あがこひし

      きみきますなり ひもときまけな


★ 天の川に向かって立っていると、私の恋しい

  あの方がいらっしゃる様子です。

  紐を解いてお待ちいたしましょう。

       巻8-1518  山上憶良

  山上臣憶良(やまのうへのおみおくら)の七夕(なぬかのよ)

  の歌12首・・・です。

  同じ時期に作られたものではなく、集めて記載されたものです。

  

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★ うまさけ みわのほふりの やまてらす

    あきのもみちの ちらまくをしも


★ 味酒(まくらことば)の三輪の神官が守る山を

   輝かせる秋の黄葉が散っていくの葉惜しいことです。

    巻8-1517 長屋王

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★ あきやまに もみつこのはの うつりなば

   さらにやあきを みまくほりせむ


★秋の山に色づいた木の葉が散ってしまったなら、

  さらに又来る秋を見たいと思うことだろう。

        巻8-1516  山部王

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