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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ かぜにちる はなたちばなを そでにうけて

     きみがみあとと しのひつるかも


★ 風に散る橘の花びらを袖に受けて、あなたの

   心として、思い偲びましょう

     巻10-1966   花を詠める



 風に乗って来る、花びらを、あなたの心と思う・・・

 万葉人は、自然の様子に、その心を全て映してゆきます

 私も大好きな歌の一つです。


● 五月待つ 花橘の 香をかげば

   昔の人の 袖の香ぞする

        古今集 読み人知らず

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★ 天皇の 遠の朝廷と しらぬひ 筑紫の国は

   敵守る 鎮への城そと 聞こし食す

   四方の国には 人さはに 満ちてはあれど

   鶏が鳴く 東男は 出で向かひ 顧みせずて

   勇みたる 猛き軍と ねぎたまひ 任けのまにまに

   たらちねの 母が目離れて 若草の 妻をも巻かず

   あらたまの 月日数みつつ 葦が散る 難波の御津に

   大船に 真櫂繁貫き 朝凪に 水手整へ 夕潮に

   楫引き折り 率ひて 漕ぎ行く君は 波の間を

   い行きさぐくみ ま幸くも 早く至りて 大君の

   命のまにま ますらをの 心を持ちて あり廻り

   事し終はらば 障まはず 帰り来ませと 斎瓮を

   床辺に据ゑて 白栲の 袖折り返し ぬばたまの

   黒髪敷きて 長き日を 待ちかも恋ひむ

   愛しき妻らは



★ すめろきの とほのみかどと しらぬひ つくしのくには

  あたまもる おさへのきそと きこしをす よものくにには

  ひとさはに みちてはあれど とりがなく あづまをのこは

  いでむかひ かへりみせずて いさみたる たけきいくさと

  ねぎたまひ まけのまにまに たらちねの ははがめかれて

  わかくさの つまをもまかず あらたまの つきひよみつつ

  あしがちる なにはのみつに おほぶねに まかいしじぬき

  あさなぎに かこととのへ ゆふしほに かぢひきおり

  あどもひて こぎゆくきみは なみのまを いゆきさぐくみ まさきくも

  はやくいたりて おほきみの みことのまにま ますらをの

  こころをもちて ありめぐり ことしおはらば つつませず

  かえりきませと いはひへを とこへにすゑて しろたへの

  そでおりかえし ぬばたまの くろかみしきて ながきけを

  まちかもこひむ  はしきつまらは


★天皇の遠い朝廷として、しらぬひの筑紫の国は

  外敵を鎮護のとりでとなさり、お治めになる

  天下四方の国に、人民はいっぱい満ちているのに

  鶏が鳴く東国の男子は、敵に立ち向かって、

  後ろを振り返ることをせず、勇猛果敢な兵士であると

  労を労わりなさり、派遣される任務のままに、

  たらちねの母の目を離れ、若草のような妻の

  手枕もせず、あらたまの月日を数えつつ、

  葦の葉が散る難波の港で、大船に櫂を

  びっしりと貫きとおして、朝凪の海に

  漕ぎ手を呼び揃えて、夕潮には楫を引き、休めて

  軍団を率いて漕いで行くあなたは、波間を、

  行き悩みながらも、無事に早く到着して、

  大君のご命令のままに、勇敢な男子として

  の心を持って、任地をずっと廻り続けて

  任務が終わったなら、何の支障もなく、帰って

  来てください・・・と、神聖な瓶を、床のあたりに

  据えて、白妙の衣の袖を折り返し、ぬばたまの

  黒髪を敷き靡かせて、長い日を待ち焦がれて

  いるだろうか・・・愛しい妻は・・・


      巻20-4331    大伴家持

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★ なにはつに よそひよそひて

    けふのひや いでてまからむ みるははなしに


★ 難波の港に装いを凝らして、今日こそ出発するのであろうか・・

   見送る母もいないまま・・・

        巻20-4330 丸子多麻呂(まろこのむらじたまろ)

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★ やそくには なにはにつどひ 

    ふなかざり あがせむひろを みもひともがも


★ 多くの国の防人たちは、難波に集結して、船飾りをしている

  それを、私がする日を、見守ってくれる人が欲しい。


      巻20-4329  丹比部国人(たぢひべのくにひと)

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★ おほきみの みことかしこみ

    いそにふり うのはらわたる ちちははをおきて


★ 大君のご命令が畏れ多く、磯に触れる危険を

   冒しながら、海原を渡ってゆく・・・父母を後に残して・・・

   巻20-4328   丈部造人麻呂(はせつかべのみやつこひとまろ)

   
   命→御言→天皇陛下のお言葉

   海原→うのはら(訛り)→うなはら

   

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