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よく、辻さんにとって歌うことはどういうことですか?と、聞かれます。
「歌う」ことは「生きる」ことです、と、即答すると、少しびっくりされます。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、実際的な話をしたいと思います。「歌う」という行為は
体と密接に繋がっています・・・というより、体が楽器そのものです。
体から、声は解き放たれます・・・これは、プロだからとかアマダからという話ではないのです。
当たり前のことなのです。
日頃から歌わない人が歌っても、声はその人の体を通して、周りに伝わっていきます。
その人のその時の年齢・心・・・もっと言えば人生が反映されます。
顔や体は人生の癖や、特徴があらわれます。いくら隠しても、出てしまうのです。
だから、自分が出したい声は、その生き方で決まると言っても、過言ではないのです。
体を整える事は、心を整える事であり、人生を整える事です。
そのように歌ってしまうのです。
だから、歌うことが生きることだというのは、何も大袈裟な表現でもなんでもないのです。