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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ あふみぢの とこのやまなる いさやがは けのこのごろは こひつつもあらむ

★ 近江路の鳥籠の山を流れる不知哉川、その不知ではないけれど、先のことは分からないか

  ら、あなたのことを、恋慕っておりましょう。

                              巻4-487   斉明天皇??

今案(かむが)ふるに、高市岡本宮と後岡本宮と、二代二帝格異(おのおのこと)なり。

ただし、岡本天皇と称へるは、未だその指すところを審(つばひ)らかにせず 。


斉名天皇か舒明天皇か定かでない。

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★ きみまつと あがこひおれば わがやどの すだれうごかし あきのかぜふく

★ 君のお出でをお待ちするとて、私が恋しく思って居ると、我が家の簾がふっと動いて、

  秋の風が吹くことです。

                                    巻4-488  額田王

大好きな歌です。簾が少し揺れる・・・・そこには、愛しい人を待つ女性の心の不安感・・・

そして、いらしたのでは・・・という期待感の両方が感じられ、秋の風であるところに、

まだ、いらしてくださらない思い人への淋しさが滲む・・・

天智天皇を思って作った和歌です。

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★ 白栲の 袖さし交へて 靡き寝る わが黒髪の ま白髪に 成りなむ極み 新世に 共に在らむと

  玉の緒の 絶えじい妹と 結びてし 言は果さず 思へりし 心は遂げず 白栲の 手本を別れ

  柔びにし 家ゆも出でて 緑児の 泣くをも置きて 朝霧の おぼになりつつ 山城の 相楽山の

  山の際に 往き過ぎぬれば 言はむすべ せむすべ知らに 吾妹子と さ宿し妻屋に 朝には

  出で立ち偲ひ 夕へには 入りゐ嘆かひ わき挟む 児の泣くごとに 男じもの 負ひみ抱きみ

  朝鳥の 音のみ泣きつつ 恋ふれども 験を無みと 言問はぬ ものにはあれど 吾妹子が

  入りにし山を よすかとそ思ふ

★ しろたへの そでさしかへて なびきぬる わがくろかみの ましらかに なりなむきはみ

  あらたよに ともにあらむと たまのをの たえじいいもと むすびてし ことははたさず

  おもへりし こころはとげず しろたへの たもとをわかれ にきびにし いへゆもいでて

  みどりごの なくをもおきて あさぎりの おぼになりつつ やましろの さがらかやまの 

  やまのまに ゆきすぎぬれば いはむすべ せむすべしらに わぎもこと さねしつまやに

  あしたには いでたちしのひ ゆうへには いりゐなげかひ わきはさむ このなくごとに

  をとこじもの おひみむだきみ あさどりの ねのみなきつつ こひふれども しるしをなみと

  こととはぬ ものにはあれど わぎもこが いりにしやまを よすかとおもふ

                                巻3-481    高橋朝臣

いよいよ、巻3最後の歌に近づきました。

白妙の袖を交し合い、靡きよりながら寝た、この私の黒髪が真っ白になってしまう時までも

新しき世でも共にいようと玉の緒のように仲睦まじい妻よと、誓った言葉を果たさず、思っていた

心を遂げることなく、、白栲の衣の袖を振り切って、慣れ親しんだ家を出て、幼子の泣くのも

置いて、朝霧のようにおぼろになりつつ、山城の相楽山の山の端に、行き隠れてしまったので

言いようもなく、どうする事も出来ず、我妻と寝た妻屋で、朝には、外に出て、妻を偲び

夕べには、家の中に入り込んで、嘆き、小脇に抱きかかえる子が泣くたびに、男らしくなく

背負ってみたり、抱いてみたりしながら、朝鳥の鳴く声のように泣き、恋い慕うけれど、

何の験もなく、何も口をきいてもくれぬのだが、我妻が入ってしまった山を心のよりどころとして

偲ぶ事です。

                           巻3-481     高橋朝臣(たかはしあそみ)

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★ うつせみの よのことにあれば そとにみし やまをやいまは よすかとおもはむ

★ 妻の死はこの世の現実であるから、外に見やる山を、妻と思って偲びましょう

                               巻3-482   高橋朝臣

                     

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★ あさとりの ねのみしなかむ わぎもこに いままたさらに あふよしをなみ

★ 朝鳥の様に声を上げて泣こう・・・わが妻に、今また、逢うすべもないので

                           巻3-483   高橋朝臣

巻3とうとう、おわりました!!ばんざぁ~い

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