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★ あきかぜの ちえのうらみの こづみなす
こころはよりぬ のちはしらねど
★ 秋風の吹く、千江の浦の木屑のように
心は寄ってしまいました、後の事は
わかりませんが
巻11－2724
浦廻→海岸が陸地に曲がって入り込んだ所、浦のめぐり
浦べ
こころはよりぬ のちはしらねど
★ 秋風の吹く、千江の浦の木屑のように
心は寄ってしまいました、後の事は
わかりませんが
巻11－2724
浦廻→海岸が陸地に曲がって入り込んだ所、浦のめぐり
浦べ
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★ あまたあらぬ なをしもをしみ
うもれぎの したゆそこふる ゆくへしらずて
★ 一つしかない、わが名を惜しんで、埋もれ木のように
ひっそりと心の奥で恋をしている。恋の行方も知らないまま
巻11－2723
数多あらぬ→数多くあるわけではない→一つしかない
埋木の→枕詞
うもれぎの したゆそこふる ゆくへしらずて
★ 一つしかない、わが名を惜しんで、埋もれ木のように
ひっそりと心の奥で恋をしている。恋の行方も知らないまま
巻11－2723
数多あらぬ→数多くあるわけではない→一つしかない
埋木の→枕詞
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★ わぎもこが かさのかりての わざみのに
われはいりぬと いもにつげこそ
★ いとしいあの子の笠のかりての輪ーその
和射見野に、私は足を踏み入れたと、あの子に
告げてほしい
巻11－2722
借手→かりて→被り笠の内側の、紐の緒を
止めるための輪
われはいりぬと いもにつげこそ
★ いとしいあの子の笠のかりての輪ーその
和射見野に、私は足を踏み入れたと、あの子に
告げてほしい
巻11－2722
借手→かりて→被り笠の内側の、紐の緒を
止めるための輪
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★ たまもかる ゐでのしがらみ うすみかも
こひのさだめる わがこころかも
★ 美しい藻を刈る柵が水をせきとめるように、心が薄いからなのか
恋が、ぐずぐずと停滞してしまっている。
私の心のせいなのかなあ
巻11－2721
井堤→川の流れをせきとめるために、木や竹で
設けた柵
こひのさだめる わがこころかも
★ 美しい藻を刈る柵が水をせきとめるように、心が薄いからなのか
恋が、ぐずぐずと停滞してしまっている。
私の心のせいなのかなあ
巻11－2721
井堤→川の流れをせきとめるために、木や竹で
設けた柵
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★ みずどりの かもすみいけの したひなみ
いぶせききみを けふみつるかも
★ 水鳥の鴨が住む池の下樋が無いので、水が
でないように、隠って鬱々としていた思いで
恋するあなたを今日こそ見ました。
巻11－2720
下樋→灌漑などの為に、地下に通した木製通水路
いぶせき→鬱々とした思いで心が晴れぬ状態
いぶせききみを けふみつるかも
★ 水鳥の鴨が住む池の下樋が無いので、水が
でないように、隠って鬱々としていた思いで
恋するあなたを今日こそ見ました。
巻11－2720
下樋→灌漑などの為に、地下に通した木製通水路
いぶせき→鬱々とした思いで心が晴れぬ状態
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