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★ きみがいく けながくなりぬ やまたづの むかへをいかむ まつにはまたじ
★ あなたさまが、お行きになられてから、随分と月日が経ちました。神を迎える霊木を持って、
迎えに参りましょうか もう、待つことはやめましょうか・・
衣通王 巻2-90
磐姫皇后の巻2-85に大変よく似ています。
この時代は、歌は共有の財産であり、文化であったので、著作権云々などということは、
全くもってなかったのです。良い時代ですね・・・だって、素晴らしいものは、まず真似をする事から
始まりますから・・・今はせちがらい世の中です。
さて、この歌は色々といわれがあります。
古事記では、この歌は、衣通王(そとほしのおほきみ)と、なっています。
この女性は、軽太郎女(かるのおほいらつめ)と言って、「その美しさが衣を通して光り輝く」
と言うところから、衣通王と呼ばれました。
同母の兄である、軽太子(かるのひつぎのみこ)も、妹と同じく、美男子で、
見るものは感動するほどであったと言われました。
二人は恋に落ち、とうとう犯してはいけない一線を越えてしまったのです。
この時代、異母兄妹の結婚は許されていましたが、同母兄妹の結婚はさすがに許されておりませんでした。
兄は伊予に流され、そのときに、軽太郎女である、衣通王が恋慕に耐え切れずに兄を
追って行く時の歌と古事記では言われています。
日本書紀ではまた、違う説があります。
仁徳天皇が磐姫皇后の許しを得ないまま、皇后の留守の時に、美しい側室を宮中に
招き入れたため、磐姫皇后が、酷く怒って詠んだとも、言われています。