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★ やすみしし わご大君 高照らす 日の御子 神ながら 神さびせずと
太敷かす 京を置きて 隠口の 泊瀬の山は 真木立つ 荒山道を 石が根 禁樹おしなべ
坂鳥の 朝越えまして 玉かぎる 夕さりくれば み雪降る 阿騎の大野に
旗薄 小竹 をおしなべ 草枕 旅宿りせす 古思ひて
柿本人麻呂 巻1-45
★ やすみしし わごおおきみ たかてらす ひのみこ かむながら かむさびせすと
ふとしかす みやこをおきて こもりくの はつせのやまは まきたつ
あらやまみちを いはがね さへきおしなべ さかとりの あさこえまして
たまかぎる ゆうさりくれば みゆきふる あきのおおのに
はたすすき しのをおしなべ くさまくら たびやどりせす いにしへおもひて
★ あまねく国土をお治めになっておられるわが大君・・高く輝く皇子、神として神々しく
治めておられる京の都を後にして、 籠った様な泊瀬の山の大木のそびえたつ、
荒々しい山道を けわしい岩石や邪魔な樹木を押し分けて、鶏の鳴く朝、
越えて いのちほのかに輝くような夕方が訪れると 雪のちらつく安騎の大野に
ススキや小さな竹を、おしふせて 旅宿りをなさる 懐旧のお気持ちで・・・・・
長歌・・・か、何度も言いますが、声に出して読むのが一番だと思います。
日本の言葉は、言霊・・・と言われるように、声に出す事によって、いのちを持ちます。
そして、その音(おん)には・・音霊・・・と言われるように、音そのものに、力があります。
それが、日本語の力の根源です。
歌は、古代の人々にとって、神事と切り離せないものです。
歌が・・・祈りなのです・・・誰か選ばれた人が歌うのではなく・・・・
農民も貴族も宮廷人も天皇も、歌を詠む・・・祈るのです。
余計な事を考えずにただ読む・・・だと思います。