[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
★ やすみしし わご大君の 聞こし食す 天の下に 国はしも 多にあれども
山川の 清き河内と 御心を 吉野の国の 花散らふ 秋津の野辺に
宮柱 太敷きませば 百磯城の 大宮人は 船並めて
朝川渡り 舟競ひ 夕河渡る この川の 絶ゆることなく
この山の いや高知らす 水激つ 滝の都は 見れど飽かぬかも
★ やすみしし わごおおきみの きこしめす あめのしたに くにはしも さはにあれども
やまかわの きよきかふちと みこころを よしののくにの はなちらふ あきつののへに
みやはしら ふとしきませば ももしきの おおみやびとは ふねなめて
あさかわわたり ふなきほひ ゆうかわわたる このかわの たゆることなく
このやまの いやたかしらす みづたぎつ たぎのみやこは みれどあかぬかも
★ あまねく国土を治める我が天皇が 統治なさっておられる天下には、国々がたくさん
あるけれど、きよらかな川と山に包まれている地として、御心を寄せる吉野の国の、
花の散る秋津の野原に 見事に君臨なさる。
堅牢な城に住む大宮びとたちは、舟を並べ競い合って、朝も夕も にぎわうことよ・・・
この川が、絶える事のなきよう・・この山がますます高くなるよう・・・
水のほとばしる滝の都は、飽きる事のない都だ
柿本人麻呂 巻1-36
反歌
■ 見れど飽かぬ 吉野の河の 常滑の絶ゆることなく また還り見む
■ みれどあかぬ よしののかわの とこなめのたゆことなく またかへりみむ
■ 見飽きる事のない吉野・・・その川の滑らかな姿が永遠であるように、絶えることなく
繰り返し見ましょう
天皇賛歌です。
吉野が大好きで、なんと30回も訪ねておられる持統天皇の時代でしょう。
持統天皇は宮廷歌人として、柿本人麻呂を側に置いておられました。
持統天皇は女性です。
この時代、諸所の事情で、男性の天皇がいらっしゃらない時に、
一時的に女性が天皇となることがありました。
左翼系の方々から、非難を浴びそうですね・・・・