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長歌
★ やすみしし わご大君 神ながら 神さびせすと 吉野川 激つ河内に
高殿を 高知りまして 登り立ち 国見をせせば
畳がる 青垣山 山神の 奉る御調と
春べは 花をかざし持ち 秋立てば 黄葉かざせり
逝き副ふ 川の神も 大御食に 仕へ奉ると
上つ瀬に 鵜川を立ち 下つ瀬に 小網さし渡す
山川も 依りて仕ふる 神の御代かも
★ やすみしし わごおおきみ かむながら かむさびせすと よしのがわ たぎつかふちに
たかどのを たかしりまして のぼりたち くにみをせせば
たたなはる あおがきやま やまつかみ まつるみつきと
はるべば はなかざしもち あきたてば もみちかざせり
ゆきそふ かわのかみも おほみけに つかへまつると
かみつせに うかはをたち しもつせに さでさしわたす
やまかわも よりてつかふる かみのみよかも
★ あまねく国土を治めておられるわが天皇が、本当に神として神々しくいらっしゃいますように
吉野川の流れの激しい所に、高い宮殿をさらに高くお作りになり、
山にお登りになって、国見をされますと、重なって青々とした垣根の様な山では
山の神が天皇に奉る貢物として、
春は花をかざして持ち、秋は黄葉をかざす。
宮殿に沿って流れる川も、 天皇の食膳に奉るというので、
上流には鵜飼いを催し、下流には、すくい網を渡して
山も川もこぞって お仕えする、神である天皇の御世よ
巻1-38
長歌は声に出して読むのが、一番だと思います。
言葉が難しいとか、天皇の時代ではないとか、余計な事は考えずに、
「1300年以上前に作られた詩」だと思って読むとよいのではないでしょうか?
詩は音(おん)とリズム感が大切だと思います。
歌ですね・・・・要するに・・・・
反歌
■ 山川も 依りて仕ふる 神ながら たぎつ河内に 船出せすかも
■ やまかわも よりてつかふる かむながら たぎつかふちに ふなでせすかも
■ 山も川もこぞって仕える、神であられる天皇は、現人神として激流の河内に舟を
お出しになることです
巻1-39
戦後教育を受けた私にとって、天皇を現人神として讃える・・・というのは、
抵抗を感じるように教育されてきました。
でも、同じ日本人が約1300年も前にこのような心を持っていたのは事実です。
素直な気持ちで敬える人がいるというのは、素晴らしい事ですね・・・・