★ やまとぢは くもがくれたり しかれども
わがふるそでを なめしとおもふな
★ 大和への道は遠く雲に隠れて見えないけれど、私が振る袖を、無作法なことと思わ
ないでください。
巻6-966 筑紫の娘子児島
児島という、遊女が、大宰府の官人たちに混じり、こらえきれずに袖を振った。
大伴旅人との、つかの間の愛の、たやすき終わりを思い、また、再会する機会の
難しさを思って、もう姿の見えぬ旅人の行った方向に向かい、しきりと手を振ったのだろう。たぶん、もう二度と会えない・・・ことを思って・・・
はっきり言ってこんな恋愛、今はもうありえませんね。
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