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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 海神の 神の命の 御櫛司に

  貯ひ置きて 斎くとふ 珠に益りて

  思へりし  吾が子にはあれど

  うつせみの  世の理を

  大夫の   引のまにまに

  しな離る  越路を指して

  延ふ蔦の  別れにしより
  
  沖つ波   とおむ眉引き

  大船の   ゆくらゆくらに

  面影に   もとな見えつつ

  かく恋ひば  老づく吾が身

  けだしあへむかも

★わたつみの  かみのみことの

 みくしげに  たくはひおきて

 いつくとふ  たまにまさりて

 おもへりし  あがこにはあれど

 うつせみの  よのことわりと

 ひきのまにまに  しなざかる

 こしぢをさして  はふつたの

 おきつなみより  とおむまよびき

 おおふねの   ゆくらゆくらに

 おもかげに  もとなみえつつ

 かくこひば  おいづくあがみ

 けだしあへむかも

★海の神様が貯えておいて大切にすると言う

 真珠以上に、いとおしんでいたわが子ではあったが、

 現実の世の道理として、大夫の招きにしたがって

 しな離る越の国のように別れてから、沖の波の

 ゆらゆらと、面影となってむやみに見えつづけ、このように

 恋しく思っていたら、老いゆこうとするわが身は、果たして

 堪えられるだろうか

                   大伴家持

   巻19-4220

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★わがやとの  はぎさきにけり  あきかぜの

  ふかむをまたば  いととおみかも

★わが家の萩が咲いたことです。秋風が吹くのを

 待っていたら、ずいぶん遅いからかなあ

      大伴家持

  巻19-4219

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★ まぐろつくと あまのともせる  いさりびに

   ほにかにいでなむ   わがしたおもひを

★鮪を突くと手て漁師がともす漁火のように、人目に

 付いてしまうだろうか。わが下心の思いは

            大伴家持

  巻19-4128

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★ うのはなの くさすながめの しみずよる

   こづみなす   よらむこがも

★卯の花きたしの霧雨の、始水逝、縁る木屑のように、寄って

来る子がいて欲しい。

                大伴家持

  巻19-4217

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★ よのなかの  つねなきことは  しるらむを

   こころつくすな   ますらをにして

★世間が無情だと知っているでしようものを。

 心を悩ましますな。丈夫として

           大伴家持

  巻19-4216

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