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★ 射水川 い行き廻れる 玉くしげ
二上山は 春花の 咲ける盛りに
秋の葉の にほへる時に 出で立ちて
振り放け見れば 神柄や 諾多貴き
山柄や 見が欲しからむ すめ神の
裾廻る山の 渋たにの 崎の荒磯に
朝凪ぎに 寄する白波 夕凪に
満ち来る潮の いや増しに 絶ゆることなく
古ゆ 今の現に かくしこそ 見る人ごとに
懸けて偲はめ
★ いずみがは いゆきめぐれる たまくしげ
ふたがみやまは はるはなの さけるさかりに
あきのはの にほへるときに いでたちて
ふれさけみれば かむがらや そこばたふとき
やまがらや みがほしからむ すめかみの
すそみのやまの しぶたにの さきのありそに
あさなぎに よするしらなみ ゆふなぎに
みちくるしおの いやましに たゆることなく
いにしへゆ いまのうつつには かくしこそ
みるひとごとに かけrてしのはめ
★射水川が流れめぐる玉くしげのふたかみやまは
春の盛りや 秋の葉が色づく時に、出でた立って
遠く眺めると神山であるえにこれほどの貴いのか
山そのもによって見たいと思われるのか。
鎮座する神山の その庵に山の、その庵の
山たに渋たにの、崎の荒磯には、朝の凪に
寄せる白波があり、夕べの凪に 満ちてくる
潮がある。その波や潮のごとく いや増しに
絶え間なく 古今に到るまで こうであった。
そのとおりにこれから賞美するであろう
大伴家持
巻17-3985
二上山は 春花の 咲ける盛りに
秋の葉の にほへる時に 出で立ちて
振り放け見れば 神柄や 諾多貴き
山柄や 見が欲しからむ すめ神の
裾廻る山の 渋たにの 崎の荒磯に
朝凪ぎに 寄する白波 夕凪に
満ち来る潮の いや増しに 絶ゆることなく
古ゆ 今の現に かくしこそ 見る人ごとに
懸けて偲はめ
★ いずみがは いゆきめぐれる たまくしげ
ふたがみやまは はるはなの さけるさかりに
あきのはの にほへるときに いでたちて
ふれさけみれば かむがらや そこばたふとき
やまがらや みがほしからむ すめかみの
すそみのやまの しぶたにの さきのありそに
あさなぎに よするしらなみ ゆふなぎに
みちくるしおの いやましに たゆることなく
いにしへゆ いまのうつつには かくしこそ
みるひとごとに かけrてしのはめ
★射水川が流れめぐる玉くしげのふたかみやまは
春の盛りや 秋の葉が色づく時に、出でた立って
遠く眺めると神山であるえにこれほどの貴いのか
山そのもによって見たいと思われるのか。
鎮座する神山の その庵に山の、その庵の
山たに渋たにの、崎の荒磯には、朝の凪に
寄せる白波があり、夕べの凪に 満ちてくる
潮がある。その波や潮のごとく いや増しに
絶え間なく 古今に到るまで こうであった。
そのとおりにこれから賞美するであろう
大伴家持
巻17-3985
★ 藤波が 咲きて散り行き 卯の花は
今こそ盛りと あしひきの 山にも野にも
鳴きし響めば うち靡く 心もしのにも
そこをしも うら恋しも 思ふどち
馬うち群れて 携はり 出で立ち見れば
射水川 湊の州鳥 あさ凪に 潟にあさりし
潮満てば 妻呼び交わす 羨呼び交わす
渋たにの 荒磯の崎に 沖つ波 寄せ来る玉藻
片縒りに かづらに作り 妹がため 手に撒き持ちて
うらぐはし 布施の水海に 海人船の 真楫櫂貫き
白たへの 袖折り返し 率いて わが漕ぎ行けば
平布の崎 花散りまがひ 渚には 葦鴨騒ぐ
さざれ波 立ちても居ても 漕ぎ廻り
見れども飽かず 秋さらば 黄葉の時に
春さらば 花の盛りに かもかくも
君がまにまと かもかくも 君がまにまにと
かくしこそ 見も明るめめ 絶ゆる日も
★ ふじなみは さきてちりにき うのはなは
いあまそさかりと あしひきの のにもやまにも
ほととぎす なきしとよめば うつなびく
こころもしろに そこをしも うらこしみと
おもうふち うまうちむれて たづさはり
いでたちみれば いづみがは みなとのすどり
あさなぎに かたにあさりし しほまてな つまよびかわす
ともしのに みつつすぎゆき しぶたにの
ありそのさきに おきつなみよせくるたまも
かたよりに かずらにつくり いもがため
まきもちて うらぐはしふせのみずうみに
あまぶねにまかぢぬき しろたへの そでおりかへし
あどもひて わがこぎゆけば をふのさき
はなちりまがひ なぎさには あしがものさきに
さざれなみ たちてもいても こぎめぐり
みれどもあかず あきさらば もみちのときに
はるさらば はなのさかりに かもかくも
きみがまにまにと かくしこそ みもあきらめ
たゆるひあらめや
★ 籐の花はもうすっかり咲いてしまった、卯の花が
今こそ盛りだと あしひきの山にも野にも
ほととぎすが鳴いているので 、いちずにこころも
いちずに心もしおれているので、野山のさまにも心もしおれて
野山のさまに心ひかれて 、親しい仲間同士、馬を並べて共に
野に立ってみると 射水川の河口の州に居る鳥は 朝の凪いだ
干潟に餌をあさり、潮が満ちてくると妻を呼んで鳴き交わす
心ひかれつつ見ながら行き渋たにの荒磯の崎に
沖の波が寄せてくる。美しい藻を片縒りにして
妻のためにと手にまいて持ってゆく。うるわしい布勢に
水海に漁師の船を浮かべ両側に楫を通し、櫂をつけ、しろたへの
袖を風になびかせて連れ立って漕ぎ出してゆくと
平布に崎には花が散り乱れ、渚には葦鴨が鳴き騒いで
いる。さざ波がたつようにたって見ても
座って見ても、水海の漕ぎ廻って見ても
水海の漕ぎ廻ってみてみ景色は見飽きないことだ。
秋になったら黄葉の時に、春なら花の盛りに
どのようにしても あなたの気のすむままに
こもように景色を見ては心を晴らしましょう
見飽きる日などどうしてありましょう
大伴家持
巻17-3903
今こそ盛りと あしひきの 山にも野にも
鳴きし響めば うち靡く 心もしのにも
そこをしも うら恋しも 思ふどち
馬うち群れて 携はり 出で立ち見れば
射水川 湊の州鳥 あさ凪に 潟にあさりし
潮満てば 妻呼び交わす 羨呼び交わす
渋たにの 荒磯の崎に 沖つ波 寄せ来る玉藻
片縒りに かづらに作り 妹がため 手に撒き持ちて
うらぐはし 布施の水海に 海人船の 真楫櫂貫き
白たへの 袖折り返し 率いて わが漕ぎ行けば
平布の崎 花散りまがひ 渚には 葦鴨騒ぐ
さざれ波 立ちても居ても 漕ぎ廻り
見れども飽かず 秋さらば 黄葉の時に
春さらば 花の盛りに かもかくも
君がまにまと かもかくも 君がまにまにと
かくしこそ 見も明るめめ 絶ゆる日も
★ ふじなみは さきてちりにき うのはなは
いあまそさかりと あしひきの のにもやまにも
ほととぎす なきしとよめば うつなびく
こころもしろに そこをしも うらこしみと
おもうふち うまうちむれて たづさはり
いでたちみれば いづみがは みなとのすどり
あさなぎに かたにあさりし しほまてな つまよびかわす
ともしのに みつつすぎゆき しぶたにの
ありそのさきに おきつなみよせくるたまも
かたよりに かずらにつくり いもがため
まきもちて うらぐはしふせのみずうみに
あまぶねにまかぢぬき しろたへの そでおりかへし
あどもひて わがこぎゆけば をふのさき
はなちりまがひ なぎさには あしがものさきに
さざれなみ たちてもいても こぎめぐり
みれどもあかず あきさらば もみちのときに
はるさらば はなのさかりに かもかくも
きみがまにまにと かくしこそ みもあきらめ
たゆるひあらめや
★ 籐の花はもうすっかり咲いてしまった、卯の花が
今こそ盛りだと あしひきの山にも野にも
ほととぎすが鳴いているので 、いちずにこころも
いちずに心もしおれているので、野山のさまにも心もしおれて
野山のさまに心ひかれて 、親しい仲間同士、馬を並べて共に
野に立ってみると 射水川の河口の州に居る鳥は 朝の凪いだ
干潟に餌をあさり、潮が満ちてくると妻を呼んで鳴き交わす
心ひかれつつ見ながら行き渋たにの荒磯の崎に
沖の波が寄せてくる。美しい藻を片縒りにして
妻のためにと手にまいて持ってゆく。うるわしい布勢に
水海に漁師の船を浮かべ両側に楫を通し、櫂をつけ、しろたへの
袖を風になびかせて連れ立って漕ぎ出してゆくと
平布に崎には花が散り乱れ、渚には葦鴨が鳴き騒いで
いる。さざ波がたつようにたって見ても
座って見ても、水海の漕ぎ廻って見ても
水海の漕ぎ廻ってみてみ景色は見飽きないことだ。
秋になったら黄葉の時に、春なら花の盛りに
どのようにしても あなたの気のすむままに
こもように景色を見ては心を晴らしましょう
見飽きる日などどうしてありましょう
大伴家持
巻17-3903