★　ほととぎす　　かひとらせば　　ことしへて

　　　　きてきむかふなつは　　まずなきなむを

★霍公鳥をずっと飼いとおしたら、今年が過ぎても

　来たる夏には、まっさきの鳴くだろう

　　　　　　　　　　　　　　大伴家持

　　巻19－4183

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★　ほととぎす　　きけどもあかず　　あみとりに

　　　とりてなつけな　　はなれずなくがね

★霍公鳥はいくら聞いても飽かない。編み取りにして

　捕らえてきてなつけよう。いつも鳴くように

　　　　　　　　　　　　　　　　大伴家持

　　巻19－4182

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★　さよふけて　　あかときつきに　　かげみえて

　　　ほととぎす　　　　きけばなつかし

★　夜が更けて夜明けとなった月に姿を映し出して

　　鳴くほととぎすを聞くと、心ひかれる

　　　　　　　　　　　　　　　大伴家持

　　巻19－4181

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★　春過ぎて　夏来向へば
　　
　　あしきひの　山響め

　　さ夜中に　　鳴くほととぎす

　　初声を　　聞けばなつかし

　　菖蒲　　　花橘を貫き交じへ

　　かずらくまでに　　里響め

　　鳴き渡れども　　猶ししのはゆ


★　はるすぎて　　なつきむかへば

　　あしひきの　　　やまとよめ

　　さよなかに　　なくほととぎす

　　はつこえを　　きけばなつかし

　　あやめ　　はなたちばなをぬきまじへ

　　かずらくまでに　　さととよめ

　　なきわたれども　　なおしののはゆ

★　春が過ぎて　夏が訪れると

　　あしひきの山に　鳴き声を響かせると

　　夜中に鳴くほととぎすよ。

　　その初声を聞くと心ひかれる

　　菖蒲に花橘をまぜ通して

　　かずらとする日までも

　　村中を鳴きつぐのだけれど、

　　一層賞美されることです

　　　　　　　　　大伴家持

　　　巻19－4180

　　　

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★　われのみし　　きけばさぶしも　　ほととぎす

　　　にふのやまへびも　　　いゆきなかむを

★私だけで聞くのは寂しい。ほｔろとぎすよ、友の居る

　丹生山のあたりにも行って鳴いてほしい

　　　　　　　　　　　　　　大伴家持

　　巻19－4178

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