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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ ふじなみの  はなのさかりに  かくしこそ

   うらこぎみつつ   としにおもはめ

★籐の波うって咲く花盛りに、かく浦々を
 
 漕ぎ廻りつつ年ごとに愛でよう

           大伴家持

  巻19-4188

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★思ふどち 大夫の

 木の暗に 繁き思ひを

 見明らめ 情遣らむと

 布勢の海に 小船連並める

 真櫂懸け  い漕ぎ廻れば

 乎布の裏に  霞たなびき

 垂姫に 藤波咲きて

 浜清き 白波に騒き

 しくしくに  恋は益されど

 今日のみに  飽きたらめやも

 かくしこそ  いや毎年に

 春花の   繁き盛りに

 秋の葉の  黄葉の時に

 あり通ひ  見つつ偲はめ

★おもふどち  ますらをの

 このくれに  しげきおもひを

 みあきらめ  こころやらむと

 ふせのうみに  こぶねつらなめ

 まかじかけ   いこぎめぐれば

をふのうらに  かすみたなびき

たるひめに  ふじなみさきて

はまきよき しらなみさわき

しくしくに  こひまされど

けふのみに  あきたらめやも

かくしこそ  いやまいとしに  

はるはなの  しげきさかりに

あきのはの  もみぢのときに

ありかよひ  みつつしのはめ

★ 親しい者どうし、ますらをの

 お達の木の下 闇のように

 繁くある物思いを 眺めてはすっきりさせ

 心を晴らそうと、布勢の海に

 小舟をつらね並べば 両舷に梶を

 取り付けて、漕ぎ廻ると、乎布の浦には

 霞たなびき、垂姫には藤波が咲き

 浜も清らかに、白波が立っている。

 その波のようにしきりに恋ごころは

 つのるのだが、どうして今日遊びだけで

 満足しよう。このようの、一層年ごとに

 春は花の盛りに、秋は黄葉する時に

 通いつづけて見ながら

 愛でよう

          大伴家持

   巻19-4187

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★やまぶきの  やとにうへては  みるごとに

  おもひはやまず  こひこそまされ

★山吹きをわが家に植えると見るたびに思いが

 止まず、かえて恋心がつのるよ

            大伴家持

  巻19-4186

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★ うつせみは 恋を繁みと 春設けて
 
  思ひ繁けば 引きよぢて 折も折らずも

  見る毎に 情和ぎむと  繁山の

  たに辺に生ふる 山振を 屋戸に引き植ゑて

  朝露に にほへる花を 見る毎に

  思ひは止まず 恋し繁しも

★うつせみは  こひをしげみと はるまけて

 おもひしげば  ひきよぢて  おりもおらずも

 みるごとに  こころなぎむと  しげやまの

 たにへにおふる  やまぶきを  やとにひきかゑて

 あさつゆに  にほへるはなを   みるごとに

 おもひはやまず  こひしげしも

★現実の身には恋心が繁くあるかとて、春になると

 あれこれ物を思う。そこで、引きよせて思う。

 そこで、引きよせて、折ろうとも折らずとも

 見るたびに心がなごむだろうと木々の繁った

 山の谷間に生える山吹をわが家に移し植えて

 、朝露に色美しい花を見るとそのたびに思いは止まず
 
 かえって恋心がつのるよ

          巻19-4165

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★ やまぶきの  はなとりもちて  つれもなく

  かれにしいもを   しのひつるかも

★ 山吹の花を手に持って、私を残して行ってしまった

  あなたを、慕っていることです

                 大伴家持

  巻19-4184

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