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★ いはまろに われものもうす なつやせに よしといふものそ うなぎとりめせ
おおとものやかもち 巻16-3853
★ 石麻呂さん、あなたに私は言うことがあります。あなたは大層、夏痩せしていますね。
夏痩には鰻が一番ですよ・・・鰻を、おあがんなさいな
大伴家持
これには、おかしい一句が、続きます。
★ 痩す痩すも 生けらばならむを はたやはた 鰻を漁ると 川に流るな
大伴家持 巻16-3854
★ やすやすも いけらばあらむ はたやはた うなぎをとると かわにながるな
★ 痩せてしまっていても 生きているならまだ 良いけれど、鰻を捕ろうとして
川でおぼれてしまって流されては、いけませんよ
万葉集では説明に、
・その老、人となり、 身体いたくやせたり、 多く喫ひ飲めども、 形 飢饉ゑたるがごとし
と、あります。
・その老人は 人である。 身体は見るも無残に痩せていて、沢山食べるのだけれど、見た目は
まるで飢えて死にそうな人間のようだ・・・・・ですって・・・・
随分と酷い事を家持さんもおっしゃいますね。
多分、江戸時代でいえば家老とか、そういう大伴家持の側で信頼関係のあるご老人なのでしょうか・・・
このようなことを言ってもさっと水に流せる、人間のできたご老人なのでしょう・・・・
人生を重ねるとは、こういう余裕だと思いますが、昨今は・・・・というと、こんなこと言ったら
大変そうですよね・・・・・現代の人間の信頼関係とは少し質が違うのかもしれません。
心がひ弱になっていますからね・・・・現代は・・・・このぐらいさっと水に流せる器が欲しいもんです