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★ ひくまのに にほふはりはら いりみだれ ころもにほはせ たびのしるしに
★ 引馬野に 美しく色づいている榛原の中に分け入って、さぁ、みなさん衣を染めなさい・・・
旅の記念に・・・・
巻1-57
■ 何処にか 船泊てすらむ 安礼の崎 漕ぎ廻み行きし 棚無し小船
■ いづくにか ふなはてすらむ あれのさき こぎたみいきし たななしをぶね
■ 今はどこの津に舟泊まりしているのだろうか。
安礼の岬を めぐって漕ぎ去ったあの浅い小船は・・・・・
巻1-58
▲ ながらふる 妻吹く風の 寒き夜に わが背の君は 独りか寝らむ
▲ ながらふる つまふくかぜの さむきよに さがせのきみは ひとりかねらむ
▲ 旅をして長く日もたち、衣服の端を吹く風も寒い夜を、あなたは独りで
寝ていらっしゃるのでしょうか?
テーマは旅ですね・・・
万葉の旅とはどのようなものであったか・・・想像も付きません。
車も電車も新幹線も飛行機も無い時代の、陸路なら馬か徒歩・・・
想像を絶しますね・・・飛行機でびゅ~んなぁんて、あちらも想像がつかないことでしょう。
それでも、想像させていただければ、軽々しい旅はなかったでしょう。
官吏たちが、それぞれの単身赴任先に向かうとしばらく自分の家には戻れない、そして、勿論
余程の位の人でなければ、奥さんを連れてはいけません。
死ぬ事だってありえます。
まァ今だって同じでしょうけれど・・多分覚悟が違うんじゃないでしょうか?
覚悟が違うからこそ、詠む歌も違いますよね・・・
淋しさ・・・孤独・・・故郷・・・そのような思いに溢れています。