×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
PR
★秋のけはひたつままに、土御門殿のありさま、いはむかなくをかし。
池のわたりのこずゑども、鑓水のほとりの叢、おのがじし色づきわたりつつ、
おほかたの空も艶なるにもてはやされて、不断の御読経の声々、
あはれまさりけり。やうやう涼しき風のけはひに、
例の絶えせぬ水のおとなひ、夜もすがら聞きまがはさる。
★秋が深まるにつれて、藤原道長の邸は、言いようもなく風情がある。池のほとりのあちこちの枝、引き入れている細い水の流れのほとりの草むら、それぞれ一面に色づいて、この頃の空も、美しいのに引き立てられて、昼夜絶える事のない読経の声々、一段としんみり身に沁みる。次第に風も涼しくなると絶える事のない細い水の流れのせせらぎが、夜通し読経の声に混じり、聞こえてくる
池のわたりのこずゑども、鑓水のほとりの叢、おのがじし色づきわたりつつ、
おほかたの空も艶なるにもてはやされて、不断の御読経の声々、
あはれまさりけり。やうやう涼しき風のけはひに、
例の絶えせぬ水のおとなひ、夜もすがら聞きまがはさる。
★秋が深まるにつれて、藤原道長の邸は、言いようもなく風情がある。池のほとりのあちこちの枝、引き入れている細い水の流れのほとりの草むら、それぞれ一面に色づいて、この頃の空も、美しいのに引き立てられて、昼夜絶える事のない読経の声々、一段としんみり身に沁みる。次第に風も涼しくなると絶える事のない細い水の流れのせせらぎが、夜通し読経の声に混じり、聞こえてくる