★ ふじしろの みさかをこゆと しろたへの
わがころもでは ぬれにけるかも
★ 藤白のみ坂(有間皇子が絞首刑された所)を越えようとして
私の白い衣の袖は、涙に濡れてしまった。
巻9-1675
悲劇の有間皇子は、その才能があるがゆえに、
また皇位継承者としての地位を持つがゆえに、
中大兄皇子と斉明天皇(女帝)の
企みにまんまと乗ってしまい、19歳の若さで
白浜で、絞首刑にされました。天皇家の血なまぐさい
歴史の一場面です。
その後、万葉集にはその悲劇に思いを寄せて詠った
歌が沢山あります。その一つです。
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