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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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この時代の奔放で恋多き女の代表のように言われている和泉式部・・・・彼女の心に添いながら、

私なりに読んでいきたいと思います。


恋仲であった、病亡した為尊親王の弟である敦道親王との恋のかけひきから、

この物語は始まります


 一  夢よりもはかなき世の中

     夢よりもはかなき世の中を嘆きわびつつ明かし暮らすほどに、四月十余日(とよひ)

     にもなりぬれば、木(こ)の下くらがりもてゆく。築地(ついひぢ)の上の草あをやかなるも、     
     人はことに目もとどめぬを、あはれとながむるほどに 、近き透垣(すいがい)のもとに人      
     のけはひすれば、たれならんと思ふほどに、故宮にさぶらひし小舎人童(こどねりわらは)

     なりけり。

★   はかないもののたとえである夢よりも、さらにはかない人の世を、今は亡き宮様との事を 

     嘆き悲しみながら日を送っているうちに、いつのまにか4月10日過ぎになってしまったの

    で、木々が深く繁り、木陰は暗さを増してゆきます。築地の上の草が青々としているのも

    、他人は殊更、気にも留めないものを、青々とするほどに余計人の世のはかなさを感じ

    ている時に、近くの透垣の辺りに人の気配がするので、誰だろうと思っていると、亡き宮様

    にお仕えしていた小舎人童でした。

      

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