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歌い手の声がホールの一番後ろでどのように聞こえるのか確かめるために、
最後部の座席に座りました。
力むことの無くホールに満ちていく藤岡さんの昇り立つような美しい歌声・・・・・
この人、ただものじゃない。頭もかなりいいい。舞台マナーも素晴らしい。
日本にいるんだ、こんな凄い歌い手が・・・
私は興奮しました。
一人で聴きに来ていたので、休み時間にどうしてもこの感動を誰かに伝えたくなり、
ロビーに立っていた先程の和服姿の男の方に
「素晴らしいですね~びっくりしました」と、告げた。
「もし宜しければそこに感想とお名前と住所を書いていってください」
何かのちらしの裏を半分に切った紙が置かれていた。
感想と住所を書くと2部を聞くためにホールに入った
もうひとつ確かめたいことがあった。
以前、付いていた先生が、ドイツのフッスラーの唯一の日本の弟子と言われる木下先生に
習っていたのだが、それに近い発声の様な気がしたのだ。
確かめたくて今度は真ん中より少し前に座りじっくりと体の動きを観察した
やはり、そのような気がする(後に藤岡さんに聞いたらやはりそうだった)
言葉では言い表せない興奮を覚え会場を出ると、
先程の和服姿の方が
「もう少ししたら本人が出てきますから、感想を伝えていいですよ」と言ってくださった
追っかけの若い女の子に混じって隅のほうで待っていたら、やっと回りに人が殆ど居なくなった
たくさん話したいことがあった
まず、感動を伝えたかった
自分の音楽歴も話したかった
歌の話をしたかった・・・なのにあのホールはやたら時間に煩くて出て行ってくださいという
藤岡さんを前にして思わず私の口をついて出た自分でも吃驚した言葉は
「ボイストレーニングをしていただけないでしょうか?」
あの(心の唄)のライブCDのコンサートだった
帰りに携帯で友人に告げた
「私の歌の神様をみつけたよ」