師匠である藤岡宣男さんが、現世から、身を隠して５年になります。

９月には入って、なぜか何度も込みあがる思いを抑えることが出来ぬ日が増えました。

不思議な事です。

何度聴いても、飽く事ない、無限の広がりを感じる、彼の歌声・・・・

けして、再びこの世の舞台ではあの歌声を聴く事が出来ないことは、わかっていますが

それでも、聴きたいと思う・・・・類稀な、歌声の持ち主でした。

２５日・・・・もう、５年も・・・と思います。そして、藤岡宣男命日祭コンサートを主催してくださる

木村天山氏に心より感謝致します。

毎月、そして毎年ありがとうございます。これからも、どうか宜しくお願いいたします。

２５日、ホールで藤岡さんの歌声を聴ける日が楽しみです。

どうか、みなさん、いらしてくださいね・・・・・藤岡さんも喜ばれる事と思います。

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★　こともなく　いきこしものを　おいなみに　かかるこいにも　あれはあへるかも

★　これまで何事もなく生きてきたけれど、老いを重ねたところで、これほどの恋に、私は

　　遭遇してしまったことです。

　　　

　　　　　　巻４－５５９　　　　太宰大監大伴宿禰百代（だざいのだいげんおほとものすくねももよ）


　恋とはするものではなく、遭遇するもの・・・・誰かが言いました・・・・

　恋とは、落ちるもの・・・・思いもかけず遭遇するもの・・・・・ある日・・突然に・・・魔法の粉が

　ふりかけられるのです・・・・すてき

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★　つくしぶね　いまだもこねば　あらかじめ　あらぶるきみを　みるがかなしさ

★　筑紫の船が来ないうちから、よそよそしい態度のあなたを見ることのなんと悲しいことでしょう

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　巻４－５５６　　　　賀茂女王

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★　おおふねを　こぎのすすみに　いはにふれ　かへらばかへれ　いもによりては

★　大船を勢いにまかせて進めた挙句、磐にぶつかって転覆するならしてしまえ・・・

　　妹に逢いたさ一心で・・・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　土師宿禰水道（はにしのすくねみみち）

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★　ちはやぶる　かみのやしろに　わがかけし　ぬさはたばらむ　いもにあはなくに

★　霊威も偉大であると言う、神の社に私が懸けた幣は、お返しいただきましょう。

　　　恋しいあの子に逢わないというのに・・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　巻４－５５８　　　　土師宿禰水道

恋の為に、社に幣を懸けてまで祈願する・・・恋の道・・・この時代は命がけである

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