★　てんのうの　　みよよろづよに　かくしこそ

　　　みしあきらめめ　　としのはに

★　天皇の御代は万代の後まで、このように

　　宴を催して御心を晴らされるだろう。

　　来る年ごとに

　　　　　　　　　　老謙天皇

　　　巻19－4267

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★そらみつ　　大和の国は　　水の上は

　地行く如く　船の上は　　床に坐る如

　大神の　　鎮へる国そ　　四の船

　船の舳並べ　平安けく　　早渡り来て

　返言　奏さむ日に　相飲まぬ酒そ

　この豊御酒は

★　そらみつ　　やまとのくには　　みずのうへは

　　つちゆくごとく　　ふねのうえは　　ゆかにをるごと

　　おおかみの　　いはへるくにそ　　よつのふね

　　ふねのへならべ　　たひらけく　　はやわたりきて

　　かへりごと　　まをさむひに　　あいのまぬさけそ

　　このとよみきは

★　空に充ちる大和の国は、人々が水上にいても

　　地上にゆくように船上にあっても建物の床に居るように

　　安らかに大神がお守りなさる国であろうよ。四隻の船が

　　舳先を並べて無事早々と行って来て、返事を奏上する日に、

　　共に飲む酒ぞ、ありがたい酒は。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　老謙天皇

　　　巻19－4264

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★　くしもみじ　　やなかもはかじ　　くさまくら

　　　たびゆくきみを　　　いはひとおもひて

★　梳も手にすまい、家の中も掃くまい。

　　草を枕に大切に思って

　　　　・草枕→枕詞

　　　　　　　　　　　　多治比鷹主

　　　巻19－4263

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★　からくには　　ゆきたらわして　　かへりこむ

　　　　ますらをに　　　みさけたてまつる

★唐に赴いて十分任務を果たして帰ってくるだろう

　りっぱな男子に

　　　　　巻19－4262
　　　　　　　　　　　　　多治比鷹主

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★　　おおきみは　　かみにしざせば　　みずどりの

　　　　すだくみぬまを　　　みやとなしつ

★　　天皇は神でいらっしゃるので、水鳥が

　　　鳴き騒ぐ沼を都としてしまわれた

　　　　　巻19－4261

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