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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 天離る 鄙治めにと 大君の 

  任のまにまに 出でて来し 吾を送ると

  青丹よし 奈良山過ぎて 泉川 清き川原に

  馬とどめに 別れし時に 真幸くて 吾帰り込む

  平けく 斎ひて待てと 語らひて 来し日の極み

  玉ほこの  道をた遠みに 山川の へだりてあれば

  恋しけく 日長きものを 見まく欲り 思ふ間に

  玉梓の 使の来れば 嬉しみと 吾が待ち問ふに

  使の来れば 嬉しみと 吾が待ち問ふに 

  逆言の 狂言とかも 愛しきよし 汝


★ あまざかる  ひなおさめにと  おおきみの

  まけのまにまに  いでてこし あをおくると

  あおによし  ならやますぎて  いずみかわ 

  きよきかわはらに  うまとどめに  わかれしときに

  まさきくて  あかえりこむ  たひらけく

  さひてまてと  かたらひて  こしひのきわみ

  たまほこの みちをたとおみ  やまかわの

  へだりてあれば  こひしけく  ひながきものを

  みまくほり   おもふあいだに  たまあずさの   

  つかひのこれば  うれしみと  あがまちとふに

  さかごとの  きょうげんとかも  はしきよし

  なんじ

★ 天遠い鄙を治めるにと、大君の任命に随って

  出発してきた私を送るとて、弟は青丹の美しい山を、

  過ぎ、泉川の清らかな河原に馬をとどめて別れた。

  その時「無事に私は帰って来よう。元気でいて

  祈りながら待っていてくれ」と語り合ったが

  その日を最後として玉ほこの道は遠く、山川が

  隔たっているので、恋しく思う日も長く

  逢いたいと思っているので、玉梓の使者が来たので

  嬉しいことと、待ち受けて聞いて見ると、不吉なたわけ言

  いおうか、いとしいわが弟は どうしたのか時もあろうとに

  はだ薄が穂に出る秋の萩の花が咲きほこる家を、朝の庭に

  出で立つこともなく、佐保の内の里を遠ざかり、あしひきの

  山の梢に白雲となってたなびいていると、私に告げたことだ。

  火葬した。

              ・天離る→枕詞

              ・あをによし→枕詞

               
              ・玉鉾の→枕詞

              ・はだ薄→枕詞 
              
              ・あしひきの→枕詞

            大伴家持

     巻17-3957

  

  

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★ なごのあま  つりするふねは  いまこそは


     ふばだなうち   あへてこぎでめ


★ 奈呉の海人の釣船は今こそは船べりを叩いて

  、あえて漕ぎだそう

         ・あへて漕ぎ出で目→「あへて」「強いて」

           
              秦八千鳥

      巻17-3956

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★ ぬばたまの  よはふけぬらし  たまくしげ

    ふたかみやまに  つきかたぶきぬ

★ ぬばたまの夜は更けたようです。たまくしげの

  二上山に月がかたむきました

           ・あへて漕ぎ出でめ→「あへて」→
 
            思い切って、強いて

      巻17-2955

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★うまなめて  いざうちゆかな しぶたにの

    きよきいそまわりに  よするなみに

★ 馬を連ねてさあ鞭を打って行こう。しぶたにの

  清らかな磯廻りにに寄せる波を見に

              大伴家持

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★ かりがねは つかひにこむと  さわくらむ  

     あきかぜみその  さのかわへ


★ 雁は使いのために来ようと騒いでいるだろう。

  秋風が寒いので。その川のほとりに

           ・秋風寒みと→「寒み」は、「寒し」の

            ミ語法

          大伴家持

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