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☆讃岐の安益郡に幸ししときに、軍王の山を見て作れる歌
★ 霞立つ 長き春日の 暮れにける
わづきも知らず 村肝の 心を痛み
ぬえ子鳥 うらなけ居れば
玉襷 懸けのよろしく 遠つ神
わご大君の 行幸の 山越す風の
独り居る わが衣手に
朝夕に 返らひぬれば 丈夫と 思うへるわれも
草枕 旅にしあれば 思ひ遣る
たづきを知らに 網の裏の 海処女らが
焼く塩の 思ひそ焼くる わが下ごころ 巻1-5
☆ さぬきのくにのあやぐんにいでまししときに、 いくさのおほきみやまをみてつくれるうた
★ かすみたつ ながきはるひの くれにける
わづきもしらず むらぎもの こころをいたみ
ぬえこどり うらなけおれば
たまだすき かけのよろしく とおつかみ
わごおおきみの いでましの やまこすかぜの
ひとりおる わがころもでに
あさゆうの かえらひぬれば ますらおと おもへるわれも
くさまくら たびにしあれば おもひやる
たづきをしらに あみのうらの あまおとめらが
やくしおの おもひそやくる わがしたごころ
長歌です。長い歌って事ですね。ははは
難しい事は考えずに、ただ、声に出して読んでみてください。
ほら・・なんとなぁく・・・いい感じ・・・・
★ 霞が立ち込める、長い春の日が暮れていくように、
なんということもなく心の芯が傷むので
ぬえ鳥のように 忍び泣いていると
美しい襷を かけるように立派な 遠くは神であらせられた
天皇がお出ましになっている山を 越していく風で
朝夕に、独り身の私の袖がひるがえる
自分では 立派な男だと思っている私も
旅に出ると 心の憂いを晴らす方法も知らなくて
網の浦の海女をしている少女たちが
焼いている塩のように わたしの物思いも 燃えてくる 私の心の底にある思いが・・・・・