万葉歌手辻友子万葉たまゆら

万葉歌手、辻友子のブログへようこそ！ http://tomoko.ciao.jp

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2025/04/22 (Tue)

春の相聞＞巻10－1924「丈夫が　伏し居嘆きて　造りたる　垂り柳の　蘰せ吾妹」

★　ますらをが　ふしいなげきて　つくりたる

　　　しだりやなぎの　かずらせわぎも

★　勇ましい男子であるものが、恋しさのあまり

　　うつ伏し、座り込み、嘆いて造った

　　しだれ柳の蘰です。付けておくれ、愛しい人よ

　　　巻10－1924　蘰を贈れる

　　

[0回]

2015/04/29 (Wed) 万葉たまゆら

春の相聞＞巻10－1923「白真弓　いま春山に　行く雲の　行きや別れむ　恋ほしきものを」

★　しらまゆみ　いまはるやまに　ゆくくもの

　　　ゆきやわかれむ　　こほしきものを

★　白真弓を、今張る、その春山に流れ行く雲のように

　　私たちも行き別れてしまうのだろうか・・・

　　恋しいのに・・・・

　　　巻10－1923　　　雲に寄せたる

　・　白真弓→枕詞、白い檀（まゆみ）で作った弓

[0回]

2015/04/29 (Wed) 万葉たまゆら

春の相聞＞巻10－1922「梅の花　咲きて散りなば　吾妹子を　来むか来じかと　わが松の木そ」

★　うめのはな　さきてちりなば　わぎもこを

　　こむかこじかと　わがまつのきそ

★　梅の花が咲いて、散ったならば、あの子が

　　来るか来ないか、私が待つだけです。

　　あの松の木のように・・・

　　巻10－1922

[0回]

2015/04/28 (Tue) 万葉たまゆら

春の相聞＞巻10－1921「おほほしく　君を相見て　菅の根の　長き春日を　恋ひ渡るかも」

★　おほほしく　きみをあひみて　

　　すがのねの　ながきはるひを　こひわたるかも

★　ほんの少しだけあなたとお逢いして、

　　菅の根のように長い春の日を恋し続けることよ

　　　巻10－1921

[0回]

2015/04/27 (Mon) 万葉たまゆら

春の相聞＞巻10－1920「春草の　繁きわが恋　大海の　辺にゆく波の　千重に積もりぬ」

★　はるくさの　しげきわがこひ　

　　おほうみの　へにゆくなみの　ちえにつもりぬ

★　春の草が繁るように、次々と沸き起こる私の恋は

　　大海の岸辺に寄せる波のように、千重に積もり重なったことだ。

　　　巻10－1920

　・春草の→枕詞