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★ 秋津島 大和の国を
天雲に 磐船浮かべ
真櫂繁貫く い漕ぎつつ
国見し為して 天降り坐し
掃ひ言向け 千代重ね
いやつぎ継ぎに 知らしける
天の日嗣と 神ながら
わが大君の 天のした
治め賜へば 八十伴の緒を
撫で賜ひ 斉へ賜ひ
食国を四方の人をを 遣さはず
恵み賜へば 古昔ゆ 無かりし端
度まねく 申し給へぬ 手むだきて
事無き御代と 天地 日月共に
万世に 記し継がむそ やすみしし
わご大君 秋の花 しが色々に
見し賜ひ 明め賜ひ 酒宴の
栄ゆる今日のあやに貴さ
★あきづしま やまとのくにを
あまぐもに いはふねうかべ
ともにへに まかじしじぬき
いこぎつつ くにみにせして
あまりまし ことむけ
ちよかさね いたつぎつぎに
しらしける あまのひつぎと
かむながら わごおおきみの
あまのした おさめたまへば
ものふの やそとものをを
なでたまへ をすくにの
よものひとのをも あぶさはず
めぐみたまへば いにしへゆ
なかにししるし たびまねく
まをしたまひぬ たむだきて
ことなきみよと あめつち
ひつきともに よろづよに
しるしつがむそ やすみしし
わごおおきみ あきのはな
しがいろに めしたまひ
あきらめたまひ さかみづき
さかゆるけふの あやにたふとさ
★ 秋津島の大和の国を、天雲に
磐船を浮かべ船尾にも船首にも
左右の櫂を一面に通して、漕ぎながら
国見をなさって、地上にお降りなにり
邪魔者を掃い従え 千代を重ねて
一層次々と平定になさってきた御位に
あって、鴨にままにわが大君が天下を
お治めになると、延臣の多くの者どもを
いつくしみなさり、整備なさり支配する国土の
あらゆる人々をも残さず、お恵みなるので
昔からなかった。端しょうが度々奉上されることです。
何もせず手を組んでいても、太平な御代として
天地・日月と共に万代の後までも、記録し継がれるだろう
八方を支配なされるわが大君が、秋の花のさまざまな色どりを
それぞれにご覧になって御心晴らす、酒宴が賑やかな今日の
ふしぎな尊さよ
大伴家持
巻19-4254
天雲に 磐船浮かべ
真櫂繁貫く い漕ぎつつ
国見し為して 天降り坐し
掃ひ言向け 千代重ね
いやつぎ継ぎに 知らしける
天の日嗣と 神ながら
わが大君の 天のした
治め賜へば 八十伴の緒を
撫で賜ひ 斉へ賜ひ
食国を四方の人をを 遣さはず
恵み賜へば 古昔ゆ 無かりし端
度まねく 申し給へぬ 手むだきて
事無き御代と 天地 日月共に
万世に 記し継がむそ やすみしし
わご大君 秋の花 しが色々に
見し賜ひ 明め賜ひ 酒宴の
栄ゆる今日のあやに貴さ
★あきづしま やまとのくにを
あまぐもに いはふねうかべ
ともにへに まかじしじぬき
いこぎつつ くにみにせして
あまりまし ことむけ
ちよかさね いたつぎつぎに
しらしける あまのひつぎと
かむながら わごおおきみの
あまのした おさめたまへば
ものふの やそとものをを
なでたまへ をすくにの
よものひとのをも あぶさはず
めぐみたまへば いにしへゆ
なかにししるし たびまねく
まをしたまひぬ たむだきて
ことなきみよと あめつち
ひつきともに よろづよに
しるしつがむそ やすみしし
わごおおきみ あきのはな
しがいろに めしたまひ
あきらめたまひ さかみづき
さかゆるけふの あやにたふとさ
★ 秋津島の大和の国を、天雲に
磐船を浮かべ船尾にも船首にも
左右の櫂を一面に通して、漕ぎながら
国見をなさって、地上にお降りなにり
邪魔者を掃い従え 千代を重ねて
一層次々と平定になさってきた御位に
あって、鴨にままにわが大君が天下を
お治めになると、延臣の多くの者どもを
いつくしみなさり、整備なさり支配する国土の
あらゆる人々をも残さず、お恵みなるので
昔からなかった。端しょうが度々奉上されることです。
何もせず手を組んでいても、太平な御代として
天地・日月と共に万代の後までも、記録し継がれるだろう
八方を支配なされるわが大君が、秋の花のさまざまな色どりを
それぞれにご覧になって御心晴らす、酒宴が賑やかな今日の
ふしぎな尊さよ
大伴家持
巻19-4254