★　よつのふね　　はやかへいごと　　しらがつけ

　　　ちんがものすそに　　いはひてまたむ

★　　四隻の船が早く帰るように、白髪をつけて、
　　
　　　わが裳の裾に斎い事をして待とう

　　　　　　　　　　　　　老謙天皇

　　　　　巻19－4265

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★そらみつ　大和の国は

水の上は　地に行く如く

船の上は　　床に居るごと

大神の　　　鎮へる国そ

四の船　　船のへ並べ

平安けく　　早渡り来て

返言　　　　奉さむ日に

相飲まぬ酒は　この豊御酒は

★そらみつ　　やまのくには

みずのうへは　　つちにいくごとく

ふねのうへは　　とこにいるごと

おおかみの　　いいはへるくにそ

よつのふね　　ふねのへならべ

たひらけく　　はやわたりきて

かへりごと　　まをさむひに

あひのまぬさけは　　このとよみきは

★空に充ちる大和の国は、人々が地上にいても、

　船上にあっても建物床にいるように、

　安らかに大神がお守りなさる国であるよ。

　四隻の船がじく先を並べて無事、早々と
　　
　行って来て、返事を献上する日に、共に

　飲む酒ぞ、このありがたい酒は

　　　　　　　　巻19－426４

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★くしもみじ　　やなかもはかじ　　くさまくら

　　　たびゆくきみを　　いはふとおもひて


★くしも、手にすまい。いえの中も掃くまい。

　草を枕の旅にするあなたを大切に思って

　　　　　　　　　・草枕→枕詞

　　　　　　　　　　　巻19－4263

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★からくにの　　いきたらはして　かへりこむ

　　　ますらたけおに　みきたてまつる


★唐におもむいて十分任務を果たしてかえってくるだろう

　りっぱな男子に、酒を捧げ奉る

　　　　　　　　　巻19－4262

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★おおきみは　　かみにしませば　　あかこまの

　　　はらばふたいは　　みやことなしつ

★天皇は神でいらっしゃるので水鳥が鳴き騒ぐ

　都としてしまわれた

　　　　　　　　　　巻19－4261

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