★　そらみつ　倭の国を　あをによし　奈良山越えて

　　山代の管木の原　ちはやぶる　宇治の渡　滝つ山の

　　阿後尼の原も　　千歳に　かくる事無く　万歳に

　　あり通はむと　　山科の　石田に杜の　すめ神に

　　幣差帛取りむけて　われは越えなむ


★　そらみつ　やまのくにを　あをによし　ならやまこえて

　　やましろの　つつきのはら　ちとせに　かくることなく

　　よろづよに　　ありかよはむと　やましなの　いはたのもりの

　　すめかみに　　ぬさとりむけて　われはこえなむ　あふさかやまを

★　空に満ちる倭の国の、青丹よき奈良の山を越えて、山代の菅の原から、

　　ちはやぶる宇治の渡りを越え、滝つ屋の阿後の後にも欠けるなく、

　　万年のの後まで通い続けるようと、山科の石田の杜の皇神に

　　ぬさを手向けて、私は、越えていくことです。

　　　　　　巻13－3236

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