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★ 白雲の 龍田の山の 滝の上の
小ぐらの嶺に 咲きををる
桜の花は 山高み 風し止まねば
春雨の 継ぎてし降れば 秀つ枝は
散り過ぎにけり 下枝に 残れる花は
しましくは 散りな乱ひそ
草枕 旅行く君が 帰り来るまで
★ しらくもの たつたのやまの たぎのうへの
おぐらのみねに さきををる
さくらのはなは やまたかみ かぜしやまねば
はるさめの すぎてしふれば ほつえは
ちりすぎにけり しづえに のこれるはなは
しましくは ちりなまがひそ
くさまくら たびゆくきみが かえりくるまで
★ 白雲の立つ、龍田の山の激流のほとりの
小ぐらの嶺にたわわに咲いている桜の花は
山が高くて風が止まないので、春雨が、続いて
降ると、咲きのほうの枝は、散ってしまった。
下の方の残っていた花は、しばらくの間は
散り乱れるな・・・草を枕のたび行く君が
帰って来るまで・・・・
巻9-1747 高橋虫麻呂
反歌>
・ 我が行きは 七日は過ぎじ 龍田彦 ゆめこの花を 風に散らすな
・わがゆきは なぬかはすぎじ たつたひこ ゆめこのはなを かぜにちらすな
・私たちのたびは、七日は過ぎないことだろう。風の神である龍田彦よ・・・・
この花を風に散らすな
巻9-1748 高橋虫麻呂
小ぐらの嶺に 咲きををる
桜の花は 山高み 風し止まねば
春雨の 継ぎてし降れば 秀つ枝は
散り過ぎにけり 下枝に 残れる花は
しましくは 散りな乱ひそ
草枕 旅行く君が 帰り来るまで
★ しらくもの たつたのやまの たぎのうへの
おぐらのみねに さきををる
さくらのはなは やまたかみ かぜしやまねば
はるさめの すぎてしふれば ほつえは
ちりすぎにけり しづえに のこれるはなは
しましくは ちりなまがひそ
くさまくら たびゆくきみが かえりくるまで
★ 白雲の立つ、龍田の山の激流のほとりの
小ぐらの嶺にたわわに咲いている桜の花は
山が高くて風が止まないので、春雨が、続いて
降ると、咲きのほうの枝は、散ってしまった。
下の方の残っていた花は、しばらくの間は
散り乱れるな・・・草を枕のたび行く君が
帰って来るまで・・・・
巻9-1747 高橋虫麻呂
反歌>
・ 我が行きは 七日は過ぎじ 龍田彦 ゆめこの花を 風に散らすな
・わがゆきは なぬかはすぎじ たつたひこ ゆめこのはなを かぜにちらすな
・私たちのたびは、七日は過ぎないことだろう。風の神である龍田彦よ・・・・
この花を風に散らすな
巻9-1748 高橋虫麻呂