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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ み吉野の 耳我の嶺に 時なくそ 雪は降りける 間なくそ 雨は雫りける

  その雪の 時なきが如 あの雨の 間なきがごと 

  隈もおちず 思ひつつぞこし その山道を

                                        天武天皇     巻1-25

★ みよしのの みみがのみねに ときなくそ ゆきはふりける まなくそ あめはふりける

  そのゆきの ときなきがごと あのあめの まなきがごと

  くまもおちず おもひつつぞこし そのやまみちを

                                         てんぶてんのう

★ 吉野の耳我の山には、時を選ばず 雪が降り積もり 絶え間なく 雨が降りしきる

その雪が、 間断なく降るがごとく あの雨が 降り続けるがごとく

  山道を曲がる度に 思い募らせながらやってきたことです・・・その山道を・・・


私は素人なので、長歌は今のところ、深読みせずに  おん(音)を大切に声に出して

読んでいます。日常で使わない古語は、声に出してみなければ、感じられません。

おん(音)とリズム・・・・何かほっとするものがあるのです・・・・

その何かを知るため綴り続け、歌い続けたい・・・・同じ人間、そして日本人であった

大和万葉のひとびとの心に感応したいと思います。

★ 或る本の歌

み吉野の 耳我の山に 時じくそ 雪は降るといふ 間なくそ 雨は雫るといふ

その雪の 時じきが如 その雨の 間なきが如 

隈もおちず 思ひつつぞ来し その山道を

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☆讃岐の安益郡に幸ししときに、軍王の山を見て作れる歌

★ 霞立つ 長き春日の 暮れにける

  わづきも知らず 村肝の 心を痛み

  ぬえ子鳥 うらなけ居れば

  玉襷  懸けのよろしく 遠つ神

  わご大君の 行幸の 山越す風の

  独り居る わが衣手に

  朝夕に 返らひぬれば 丈夫と 思うへるわれも

  草枕 旅にしあれば 思ひ遣る

  たづきを知らに 網の裏の 海処女らが

  焼く塩の 思ひそ焼くる わが下ごころ        巻1-5


☆ さぬきのくにのあやぐんにいでまししときに、 いくさのおほきみやまをみてつくれるうた

★ かすみたつ ながきはるひの くれにける 

  わづきもしらず  むらぎもの こころをいたみ

  ぬえこどり  うらなけおれば 

  たまだすき かけのよろしく とおつかみ    

  わごおおきみの いでましの やまこすかぜの

  ひとりおる わがころもでに  

  あさゆうの  かえらひぬれば ますらおと おもへるわれも

  くさまくら たびにしあれば おもひやる

  たづきをしらに あみのうらの あまおとめらが

  やくしおの おもひそやくる わがしたごころ     


長歌です。長い歌って事ですね。ははは

難しい事は考えずに、ただ、声に出して読んでみてください。

ほら・・なんとなぁく・・・いい感じ・・・・


★  霞が立ち込める、長い春の日が暮れていくように、 

   なんということもなく心の芯が傷むので

   ぬえ鳥のように 忍び泣いていると

   美しい襷を かけるように立派な 遠くは神であらせられた

   天皇がお出ましになっている山を 越していく風で

   朝夕に、独り身の私の袖がひるがえる

   自分では 立派な男だと思っている私も

   旅に出ると 心の憂いを晴らす方法も知らなくて

   網の浦の海女をしている少女たちが

   焼いている塩のように  わたしの物思いも 燃えてくる 私の心の底にある思いが・・・・・

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★ かみつけの あそのまそむら かきいだき ぬれどあかぬを などかあがせむ

                                           あずまうた  巻14-3404

★ 麻の束をかき抱くように、 あなたをいくたび抱いても、抱いても抱いても

  抱き足りない・・・・一体わたしは、このやるせない思いを どうしたらよいのだろうか・・・・

                                            東歌(東国庶民の歌)


   今までの、貴族、天皇家を取り巻く歌人の歌とは、うって変わった

   庶民、農民・・・・労働するものの恋の歌です。


   ・万葉集の他の和歌集に見られない素晴らしい特性の一つに、

   読みびと知らず、農民、漁師、そして、天皇、又その回りを取り巻く方々など、

   ありあらゆる階層の人たちの素晴らしい歌が、思いが詰まっている・・と言う事があります。


   例えばこの歌は、

   まず地名が明かされています。これは今の栃木県の安蘇郡というところです。

   ここは、最近まで麻を作っていて、刈り取りして、

   大きな麻の束を、ヨイショッと抱えあげるのですが、

   それを、恋する女性を抱く心にたとえているわけ・・・・


   なんと大胆かつ、少し粗野で、そして正直で素朴な表現でしょうか?

   でも、あまりに素直なので、下品に感じられない・・

   彼女の事が好きで好きでたまらない・・・・という気持ちが率直に伝わってきます。


   ぎゅっと抱きしめて食べてしまいたい・・・といった感じでしょうか?

   ここには、自然の中で暮らす人間という・・・すくすく伸びていく木の枝のような人の思いが

   感じられますね・・・・・

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先の歌の返歌

★ たまきはる うちのおおのに うまなめて あさふますらむ そのくさふかの

                                     じょめいてんのう

★ たましいの力のみなぎる宇智の広々とした野原に、馬を連ねて、その草深い野を

  踏んでおられる事でしょう。                 舒明天皇


舒明天皇は女性です。この時代は様々な理由で、一時的に女性が天皇になりました。

正式なこの時代の名称は中皇命(なかつすめらのみこと)です。

 

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暑さバテして、冷静スープだのお素麺だのと、冷たいものを思わず食してしまうこの季節・・・・

そろそろ根野菜のたっぷり入った温かいスープなどを飲んで、冬に備えましょう・・・・・

その違いが、冬の身体に出ます。

・・・・・みなさん・・・冬を楽しく乗り越えるために・・・お気をつけくださいね。

コンソメスープに根野菜をたくさん入れて、グローブの葉と塩こしょうで簡単に出来ます。

ポイントは一つ・・・玉ねぎを炒めて必ず入れる事・・・しょうがやにんにくはお好みで・・・・

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